- 2022/07/25
- 2024/04/11
VR動画は通常の動画と何が違うのか?【事例付き】
革新的な技術で仮想現実を作り出し、注目を集めているVR。しかし名前ばかりが一人歩きし、意外にどのような内容なのか答えられる方は多くないでしょう。
この記事では、VR動画と通常の動画の違いについてご紹介します。VRはマーケティングツールとしても効果を発揮するため、違いについて知っておいて損はないと思います。
「VR動画って何?」「通常の動画と何が違うの?」と疑問に思っている方におすすめの内容です。ぜひご一読ください。
目次
1.VR動画とは
VR動画とはまるで現実世界のような仮想現実を作り出す動画のことを指し、高度のテクノロジーによって通常の動画とは一線を画します。
例えばジェットコースターに乗っている動画を視聴すると、自分が実際にジェットコースターに乗っている感覚で映像を楽しむことができます。ジェットコースターで風を切ったり、身体がフワッと浮いたりするような感覚までは再現できませんが、十分な没入感を味わえます。
また、VRは2020年から商用で導入されるようになる5Gとかなり相性が良く、様々な活用法が考えられています。5Gによってインターネットが高速大容量・低遅延化・多数同時接続できるため、現実での体験をVR映像で、リアルタイムに全国各地の人たちと共有できるようになる日が到来するかもしれません。
2.VR動画と通常の動画の違い
VR動画と通常の動画は、どのような点が異なるのでしょうか。ここではVR動画と通常の動画の違いについて3つご紹介します。
1.VRはVRゴーグル着用が必要
2.VRは立体視
3.VRは360°見渡せる
2-1.VRはVRゴーグル着用が必要
違い一つ目は、VRはVRゴーグル着用が必要なことです。
VR動画は通常の動画視聴とは異なり、専用のVRゴーグルの着用が必要になります。これは後述しますが、VRゴーグルが映像を立体視する役割を担っているためです。
VRゴーグルと言ってもいくつかあり、種類によって没入感が全く違います。もちろん没入感が高いゴーグルほど、値段は比例して高くなる傾向にあります。
2-2.VRは立体視
違い二つ目は、VRは立体視なことです。
立体視であるが故に、画面内のモノ・コトが現実世界のようによりリアルに感じられるのです。平面の動きしか視聴できなかった動画の時代から、立体的に見えるVR動画の時代になったかと思うと時代の進歩を大きく実感しますね。
ところでVR動画がなぜ立体的に見えるのかご存じでしょうか。その仕組みはVRの2画面映像とVRゴーグルのレンズにあります。
VR映像はVRゴーグルを外して視聴すると、ただの歪んだ映像です。しかしVRゴーグルのレンズを通し、左右の目にそれぞれ違う映像を映し出すことで、立体的に見えています。
2-3.VRは360°見渡せる
違い三つ目は、VRは360°見渡せることです。
通常の動画は、ある情景の切り取った一部分のみしか視聴できませんが、VR動画は360°見渡せます。これは頭に装着するVRゴーグルの動きに合わせて動画内の景色が動くためです。
3.動画とVR動画は「届けられる情報」が違う
VR動画と通常の動画の違いはお分かりいただけたと思います。ではどのように使い分けたらよいのでしょうか?それは「映像コンテンツを通して、視聴者に何を届けたいのか」によって選ぶことです。
3-1.通常の動画の強み
動画はテキストや写真に比べて、短い時間で多くの情報を伝えることができます。
インタビューを入れたり、テロップやナレーションを挿入するなど表現の幅が広いので、商品やサービスに合わせて、魅力が引き立つように「情報を届けられる」点がポイントです。
3-2.VR動画の強み
対して、VR動画の強みは「体験を届けられる」点です。動画が、画面を通して映像を見るという受動的な動作に対して、VR動画は自分で見たい方向を選びながら、その場にいるような体験をすることができます。
「見てもらう」のではなく、「体験を届けたい」という場合にVR動画は効果を発揮します。
4.VR動画と動画を事例とともに比較
動画とVR動画の違いを、実際の事例とともに見ていきましょう。
新潟県小千谷市では、小千谷市のリアルな魅力を国内外に向けて訴求すべく動画/VR動画のプロモーションコンテンツを発信しています。
▶︎▶︎関連実績:小千谷市観光交流課 様【観光プロモーションコンテンツ制作&広告運用サポート】
下記の事例は、小千谷市の伝統行事で国指定重要無形民族文化財に認定されている「牛の角突き」を動画とVR動画で紹介したものです。
4-1.観光プロモーション動画「牛の角突きVR」
VR動画は”小千谷の魅力を体験する”をテーマに作られています。
実際に観戦しているように現地の雰囲気や、コロセウム型の会場を見渡すことができますね。
また、VR動画の中では勢子(※)目線で臨場感の溢れる疑似体験もでき、非日常の目線も届けることで、闘牛の面白さや魅力も多面的に伝えられます。
(※)勢子…牛の持ち主と牛を応援する役割を担う者。角突きの特徴である「引き分け」で勝負を決める際に、牛に網かけや鼻取りを仕掛けるなど、「角突き」の取組の中で欠かせない存在
迫力のあるコンテンツ をVR動画で発信することで、臨場感とともにイメージを届けやすくなります。
4-2.観光プロモーション動画「牛の角突き」
VR動画に対し、通常の動画では「牛の角突き」の歴史や関わる人にフォーカスを当て、見る人に理解を深めてもらう目的で制作しています。
コンテンツ全体の構造からも、VR動画とは全く異なることがお分かりいただけると思います。
勢子のインタビューから「牛の角突き」の歴史やルール、勢子の役割、牛への想いが伝わりますね。
想いを届ける、ストーリーや背景を知ってもらいたいという場合は、動画で表現するのが良いでしょう。
5.VR動画と動画の作り方の違い
最後に、動画とVR動画の作り方の違いを紹介します。ステップは同じですが、企画・撮影・編集とそれぞれ使う機材・ソフトや進め方は異なります。
5-1.企画・構成
動画 /VR動画どちらも、伝えたいポイントや魅力を明確にして企画・構成を進めていきます。
大きく異なるのは、VR動画の場合は360°映像になるため、カメラワークや見せ方、どの部分を映像の正面として作っていくかなども構成段階で決めていきます。
例えば、ランニングの魅力を伝えるVR動画の場合、ランナーの目線にするか、ランナーの隣で並走して撮影するのかで見え方は大きく変わってきます。
5-2.撮影
VR動画の場合は、360度撮影ができる専用機材を使って撮影することがほとんどです。高画質・アクション向けなどカメラによって特徴があるので、撮影シーンに合った機材を選んでいます。
ドローンを活用すれば、動画もVR動画もスケール感の伝わる映像を撮ることができます。
5-3.編集
通常の動画とVR動画は編集方法も全く異なります。通常の動画の編集経験があっても、初めて触れる場合は感覚が違います。
VR動画は360°であるがゆえに、画面の中央となる位置を決める必要があったり、テロップの入れ方も変わってきます。
6.まとめ
この記事では、VR動画と通常の動画の違いについてご紹介しました。
VR動画は映像に入り込めるため、見たい箇所を視聴でき現実世界のような没入感を味わえます。しかし通常の動画では、動画作成者が切り取った一部分のみしか見れず、どうしても受動的になってしまうという特徴がありました。
VR動画がどんどん普及することで、今まで受動的だった動画コンテンツが、体験型のコンテンツへと進歩していきます。企業のプロモーション動画も、イメージアップとして活用するものから、VRで実際に商品を手にとって試しているかのような体験ができると販売方法もさらに多様化していきそうですね。
VRtipsを運営しているリプロネクストでは、VRコンテンツについて企画・撮影・制作をサポートしています。「こんなコンテンツは作れるだろうか」とお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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