- 2022/11/04
- 2024/04/11
【ビジネスのVR活用事例14選】メリットやおすすめVRゴーグルも紹介
まるで現実の世界にいるかのような体験できるVRは、上手く活用することでビジネスの業務効率化を実現します。しかしエンタメ要素のイメージが強く、ビジネスシーンに導入するイメージがまだ湧かないかもしれません。
「VRは実際にビジネスに活用されているの?」
「VRを活用することでどんな風に業務効率化ができる?」
「ビジネス活用の場合、VRゴーグルはどれを使ったらいいのだろう?」
このような疑問を解決するため当記事では、VRをビジネスに活用する方法や導入事例、VRゴーグルの選び方などをご紹介いたします。
ビジネスにおけるVR活用を検討されている方はぜひ、参考にしてください。
目次
1.VRはどのような仕事(ビジネス)で活用されているのか
ビジネスの基本は「ヒト・モノ・カネ」と言われています。
ヒト・モノ・カネとは経営に必要な三要素で、ビジネスを行う上での重要な資源です。この三つが抱える課題に対してVRを活用することで解決できるケースがあるので、事例と共に紹介していきます。
例えば医療現場では、手術前のイメージトレーニングや、患者のヘルスケアでVRが活用されています。
360°映像が広がるので、実際に近い状態での研修が可能。VRの仮想世界で繰り返し学ぶことで本番のミスを防ぎ、知識や技術の向上に繋げます。
また、社員教育・研修にも効果的で、特に工事現場や工場などではVR安全研修が導入されています。
危険のリスクが高い現場で起こりうる、落石や落下などの危険な状況をVRで再現。危機感や安全管理の方法をVRで学び、従業員の意識向上に繋げられるのです。
2.VRを仕事(ビジネス)に活用すると得られる効果
VRをビジネスで活用すると様々な効果が得られます。
- リアルに近い研修を行える
- 遠方とのイメージ共有が容易に
- 従業員&顧客の満足度向上
2-1.リアルに近い研修を行える
VRは仮想世界をまるで現実のように体験できるコンテンツです。現場の状況を再現したVRコンテンツを制作すれば、リアルに近い状態で研修を行えるようになります。
また、移動を必要とせず、研修担当をつけることなく仕事内容を学べるので、業務効率化も期待できます。
さらに、訓練や事前知識が必要な安全研修にもVRは役立ちます。災害時の状況はリアルでは体験できませんが、VRの世界で再現することができるため、行動や避難経路の確認などのシミュレーションができるでしょう。
2-2.遠方とのイメージ共有が容易に
仕事をする中で、遠方の社員やお客様とやり取りをする場面もあるのではないでしょうか。特に、建設業や住宅メーカーでは文章や電話で完成イメージの共有が難しく、認識にズレが生じることも。
そのような時、VRを活用して円滑なコミュニケーションが行えます。現在、VRを活用した様々なプラットフォームが登場しており、アバターを通して相手とリアルタイムで、イメージを共有することができます。
通常のやりとりやWeb会議とは違い、遠方の方とも立体的なイメージを共有しながらコミュニケーションを測れるのです。
2-3.従業員&顧客の満足度向上
VRを活用することで、従業員はいつでも研修を受けられるようになったり、顧客はオンラインでの体験価値を感じられるなど、満足度向上が期待できます。
例えば、最近はインターネットショッピングは主流ですよね。ネットショッピング利用率の調査結果によると、ネットショッピングを利用する世帯は2017年から年々増加傾向。若者だけでなく、高齢者の方もインターネットを利用する人は増えています。
それに合わせて、VR空間で買い物ができるバーチャルショップを開設すれば、実際に店舗へ訪れたような感覚でショッピングを楽しんでもらえます。VRを取り入れることで、Webでの体験価値向上に繋げることができるでしょう。
3.VRを仕事に導入・活用するメリット
続いて、VRを仕事に導入するメリットをご紹介します。
- 業務効率化
- リアルな情報を届けられる
- コスト削減
3-1.業務効率化
どの業界も人手不足が叫ばれる中、日々の業務でも効率化が求められています。
特に「移動」は時間もお金もかかるので避けたいところ。この業務効率化に対して、お客様にサービスを届ける際や研修を行う際にVRを活用することで、移動しなくてもその場の雰囲気を伝えることが可能になります。
例えば、不動産会社でバーチャルモデルハウスを設置したとします。建物内部を360度体験できれば、完成後のイメージもしやすく、お客様へ効率的にご提案することができるでしょう。
また、社員研修で現地に集合する必要もなくなるので、各々の場所で好きな時間に研修を受けることができます。
3-2.リアルな情報を届けられる
企業のサービスや商品をPRする際、消費者に魅力が伝わらないと購入には繋がりません。
お客様に安心してサービスや商品を使ってもらうために、VRを活用したPRが効果的です。
商品ができるまでの製造工程や工場の様子をVRで体験してもらえば、商品の魅力が伝わりやすくなります。また、製造工程がわかると購入前の安心感にも繋がります。
特に食品は「どうやって作られているのか」と気になる方も多いのではないでしょうか。
360度見渡せるVRなら工場の様子もよくわかるので、リアルな情報をそのまま届けられます。
3-3.コスト削減
VRでコスト削減ができると聞くと少し疑問に思うかもしれませんが、実際に社員研修の場面で効果を発揮しています。
新人研修や社員研修では、研修場所の確保や移動時の交通費、宿泊費まで考えるとかなりのお金がかかってしまいますが、研修時にVRを導入することで、どこにいてもリアルに学べるようになり、移動時や宿泊時の費用を削減することが可能になります。
また、VRコンテンツは何度でも繰り返し活用できます。復習をすることで社員の意識向上を図ると同時に、知識と判断力を身に付けることができるでしょう。
4.ビジネス・業務にVRを活用した事例12選
ここからは、ビジネスにVRを活用した事例を12個ご紹介します。
- VR内見(不動産業界)
- VR安全教育(建設業界)
- バーチャル工場見学(飲料メーカー)
- バーチャル会議
- バーチャルミーティング(通信業界)
- VRトレーニング(小売業界)
- 商品プロモーション(スポーツ用品メーカー)
- バーチャル安全教育訓練(建設業界)
- バーチャル技術伝承(製造業界)
- VR安全研修(鉄道業界)
- バーチャル研修(製造業界)
- 介護研修VRサービス(介護業界)
4-1.VR内見(不動産業界)
まずは、不動産業界。実際に内見をすると移動が発生するため、一度に内見できる物件数には限界がありました。また悪天候であったり希望物件に前の入居者が住んでいたりすると、内見自体ができない場合も。
しかしVRなら現地に足を運ばずとも、その場でVR内見ができます。一度に多くの物件を見ることができ、内見者および担当者の移動コスト削減になるのです。
4-2.VR安全教育(建設業界)
人材育成のためには必要不可欠な研修ですが、その実施には多大なコストがかかります。
研修のためのプログラムを用意したり、参加者を拠点に集めたり。遠方からの参加者がいる場合はその交通費や宿泊費もかかりますし、人数が多い場合は何日間かに分けて研修を行う必要があります。
しかしVRでの研修にすると、参加者を1つの拠点に集めることなく自宅でトレーニングできます。またVRは何度でも繰り返し研修映像を視聴できるため、内容を反復し、より知識・技術の定着を図れるのです。
何より、動画コンテンツとの違いは『実際に業務を疑似体験できる』ということ。インプットと同時にアウトプットも行えるため、より高い効果を得ることができますね。
非常に手軽で効果的に方法だと言えるでしょう。
4-3.バーチャル工場見学(飲料メーカー)
日本の大手ビールメーカーである「アサヒビール株式会社」は、アサヒスーパードライの製造工程をVRで体験できる動画を公開。VR動画ではビールが出来るまでの工程をビール目線で体験することができます。ビールになったような気持ちで見ることができるのでエンタメ感覚で楽しめますし、商品に対する想いも伝わってきますね。
▶︎▶︎アサヒスーパードライ VR工場見学の公式サイトはこちら
4-4.バーチャル会議
物事を決定する際や、定期的な進捗ミーティング、打ち合わせなど、会議の機会は多いです。日本全国や、世界中に取引相手がいる場合、大変な移動コストがかかってしまいます。
バーチャル会議では、仮想空間内に人が集まることで会議を実現します。どこにいてもインターネットを介すことで接続が可能で、直接会って会議する場合と遜色ない会議を実施できます。
4-5.バーチャルミーティング(通信業界)
大手電気通信事業会社「KDDI株式会社」が運営するビジネス開発拠点「KDDI DIGITAL GATE」は、2019年10月にバーチャル空間を完全再現。バーチャル空間上では、アバターを通してオンライン会話やコミュニケーションを取ることができます。
アバターは顔や手を動かせるので、リアルでのやりとりと同じような感覚で話し合いが可能。また、画面上にメモを残せる「付箋機能」や「ドローン機能」など様々な機能があります。
ドローンを飛ばせるのは、バーチャル空間上ならではの機能と言えますね。
▶︎▶︎KDDI DIGITAL GATEの公式サイトはこちら
4-6.VRトレーニング(小売業界)
アメリカの大手スパーマーケットチェーンである「ウォルマート」は、従業員の研修にVRを導入。米国内で雇用している100万人以上の従業員に対してVRトレーニングを行いました。
こちらのVRトレーニングを導入することで、従来の訓練にかかる時間と比較して40%削減することに成功。さらに、通常のトレーニングと比較して満足度が30%向上したとか。
他のトレーニング方法と比べても高いパフォーマンスを示した従業員が多く、VRを活用したトレーニングは効果的だったと言えます。
4-7.商品プロモーション(スポーツ用品メーカー)
こちらは兵庫県に本社を置くスポーツ用品メーカー「株式会社アシックス」。
VR動画では3種類のシューズを3Dで表現し、それぞれの機能を紹介しています。各シューズを履くことで得られる効果や性能をVRで体験することができるので、購入するメリットをわかりやすくPRしていますね。
4-8.バーチャル安全教育訓練(建設業界)
フランスの大手土木建設会社「Colas」は、安全教育訓練にVRを導入しました。Colasは安全対策を最も重要視しており、安全講習や応急処置訓練に多くの時間を使っています。
新人社員の安全研修に組み込んだ研修プログラムは、楽しみながら内容が身につくものになっており、多くの人に好評だったそう。VRトレーニング実施後は「こういったことに気をつけよう」と言う人が多くいたようです。
トレーニングの意図がしっかりと伝わった教育訓練と言うことがわかりますね。
▶︎▶︎バーチャル安全教育訓練の詳細はこちら
4-9.バーチャル技術伝承(製造業界)
こちらはVRtipsを運営するリプロネクストが、長岡市IoT推進ラボからのご依頼で「株式会社大菱計器製作所」にて撮影をした技術継承VR動画です。
「きさげ」は手作業による加工が欠かせない技術。指導者・後継者不足という課題を抱える中、技術継承のためのコンテンツとしてVRで制作いたしました。
先輩の技術を隣で見学しているようなVR体験を通して、技術習得の効率化を図っています。
▶︎▶︎制作事例:長岡市IoT推進ラボ 様【きさげ技術継承VR動画】
4-10.VR安全研修(鉄道業界)
続いての事例は「JR東日本」。以前から集合研修を行っていましたが、時間や場所に制約されない安全教育を目指してVR研修を導入。VRを活用したことで集合研修の必要がなくなり、それぞれの場所で疑似体験ができるようになったことで研修の効率化を実現することができました。
4-11.バーチャル研修(製造業界)
こちらもリプロネクストの事例です。社内にて技術の共有が急務となる中「資料が紙のみで、覚えるには分かりづらい」「作業自体が属人的になっている」という課題があり、VRを活用して「技術の見える化」を行いました。
バーチャル研修を導入することで、技術を直感的に学ぶことができるため、実践前に理解を促したり、実践後の復習にも役立ちます。
製造業の長年の課題とも言われる「技術継承」にも、VRは解決の可能性を見出しています。
▶︎▶︎制作事例:株式会社 難波製作所 様【技術継承・研修用VRコンテンツ】
4-12.介護研修VRサービス(介護業界)
株式会社ジョリーグッドは介護に関わる事業者・施設向けに、介護研修VRサービス「ケアブル」を開発しました。介護現場で起こりうる様々なシーンを擬似体験することができるサービスで、新人スタッフ向けの研修として活用されています。何度も繰り返し見ることができるので、研修費の削減と突発的な出来事に対する冷静な対応と知識を高めることができています。
▶︎▶︎介護研修VRサービスの詳細はこちら
5.ビジネス活用におけるVRゴーグルの選び方
ここでは、VRを体験する際に必要になるVRゴーグルの選び方も見ていきましょう。
VRゴーグルは大きく分けて、「PC・ゲーム機 接続型」「スタンドアローン型」「スマートフォン差し込み型」の3種類に分けられます。
ビジネスシーンで活用するVRゴーグルは「視聴するコンテンツを高品質で見てほしいのか?」「気軽により多くの方にご覧いただきたいのか?」で選ぶのがおすすめです。
高品質の画像で体験を届けたい場合は「PC・ゲーム機 接続型」「スタンドアローン型」。
大勢に体験してもらいたい場合は「スマートフォン差し込み型」が良いでしょう。
こちらの記事「VRゴーグルのおすすめ15選 【スマホ・PC・スタンドアローンをそれぞれ紹介】」にてビジネスでの目的別におすすめのVRゴーグルを紹介しているので、ぜひご覧ください。
6.ビジネスシーンでのVRゴーグル活用事例
最後に、ビジネスでVRゴーグルを活用している事例もご紹介します。
- 株式会社松屋フーズ【スタンドアローン型】
- 東京電力ホールディングス【スマートフォンはめ込み型】
6-1.株式会社松屋フーズ【スタンドアローン型】
株式会社松屋フーズは、新人アルバイトの研修にVR研修を導入しています。
“実践を体感して学べる” 研修ツールが必要な中、VRの仮想空間の中で能動的に実践できる研修を行うことが可能になりました。
こちらのVR研修はどの場所でも行うことができるので、顧客の来店状況でトレーニング効率が変わらないのが特徴です。
▶︎▶︎株式会社松屋フーズのVR研修詳細はこちら
6-2.東京電力ホールディングス【スマートフォンはめ込み型】
東京電力ホールディングスは、キャラクター型オリジナルVRゴーグルをお客様向けノベルティとして活用しています。
「原子力発電所の現状」を伝えるVRコンテンツを体験するツールとしてイベント時に配布することで、自宅に帰ってからもコンテンツを体験できます。
多くの方に気軽にVRを体験してほしいというシーンで、ダンボール製のVRゴーグルは低コストで量産できるのでおすすめです。
▶︎▶︎事例紹介:東京電力ホールディングス 様【キャラクター型オリジナルVRゴーグル制作】
7.まとめ
仮想現実を作り出すVRを上手く活用することで、リアルな体験を通じて会社・商品の魅力を伝えられる、効果的なマーケティングツールにもなり得ます。
VRtipsを運営するリプロネクストではオリジナルVRゴーグルの制作や、業務効率化を図るVR・360°コンテンツの企画から制作までを承っております。
VRゴーグルは無料サンプルもお送りしていますので「VRで業務効率化を図りたい」「ビジネスでVRゴーグルを活用したい」とお考えの方はお気軽にご相談ください。
「VRtips」は株式会社リプロネクストが運営しています。
ビジネスでVRコンテンツや段ボール製VRゴーグルを活用したいという方は、
お気軽にご相談ください。