- 2023/06/15
- 2024/04/11
AR動画とは?仕組みや表現方法、活用事例を紹介
ビジネスシーンで活用例が増えているAR。その中でもよく使われているのがAR動画です。
ARの技術を加えることで、現実世界と連動した新しい動画体験を提供できます。
この記事では、AR動画の仕組みや種類、活用事例をご紹介します。
目次
1.AR動画とは
ARは「Augmented Reality」の略で、日本語では「拡張現実」と訳します。ARはスマートフォンやタブレット・スマートグラスなどを通じて、現実世界の映像にCGなどで作るデジタル情報を加えるもの。つまり現実世界を拡張し、デジタルと融合させる技術のことです。
そんなARを動画として視聴できるのがAR動画です。現実世界とデジタル情報が重なり、一つの画面の中で動画として再生されます。通常の動画の場合は映像のみが表示されますが、AR動画は現実×デジタルを組み合わせた表現ができるのが大きな特徴です。
再生に関しては専用のARアプリが必要なタイプと、Webブラウザから読み取れるタイプがあります。
2.AR動画の仕組み
では、AR動画はどのような仕組みで再生されるのでしょうか。大きくわけて二つの方法があるので、ご紹介します。
- マーカー型AR
- GPS(位置情報)型AR
2-1.マーカー型AR
一つ目はマーカー型ARです。スマートフォンなどのデバイスでマーカー(目印)となるカードやポスターを読み取ることで、AR動画が再生されます。マーカーさえあれば、ユーザーがいつ・どこにいても視聴できるのが特徴です。
2-2.GPS(位置情報)型AR
デバイスに搭載されているGPS機能を使い、特定の場所でのみAR動画が再生されるパターンです。その場所に行かないと見られないので、ユーザーを現地へと誘導したい場合に適しています。
3.AR 動画の種類
AR動画の表現方法には、大きく分けて2つの種類があります。どんな表現ができるのかを見ていきましょう。
- マーカー連動型
- 動画再生型
3-1.マーカー連動型
現実世界にあるカードやポスターを読み込むと、それを活かした形でデジタルを組み合わせた動画が再生されます。以下の例を見てください。机の上にある写真にデバイスをかざすことで、静止画だったものが一瞬にして動画に変わります。
この事例のようにマーカーと映像を同サイズで重ね合わせることができるほか、マーカーから浮き出てくるようなアレンジを加えることもできます。
3-2.動画再生型
最後に紹介するのは動画再生型です。マーカーの読み込みやGPSの位置情報を提供することで、動画を再生できます。
以下は、VRtipsを運営するリプロネクストが制作を担当した「おぢやデジタルスタンプラリー」の事例。デジタルスタンプラリーの対象施設を巡り、現地にあるARマーカーを読み込むことで、限定動画が再生される仕組みです。
▶︎▶︎事例:小千谷市企画政策課 様 【デジタルスタンプラリー制作】
3.AR動画の特徴・魅力
続いて、AR動画の特徴や魅力をみていきましょう。
- 現実×デジタルの映像体験を提供できる
- 特別なデバイスを必要としない
- SNSとの親和性が高い
3-1.現実×デジタルの映像体験を提供できる
誰もが一度は妄想したことがあるような、現実世界×デジタルの融合を楽しめるのがAR。「目の前の絵が動き出したら」「アニメキャラクターが隣に出てきたら」という夢に見たシチュエーションを実現します。
エンターテイメントの活用だけでなく、建設予定のビルを現実世界に投影することや、会社案内パンフレットから社員のコメントを再生するなど、ビジネスシーンでの活用も進んでいます。
3-2.特別なデバイスを必要としない
スマートフォンやタブレットがあれば体験できる気軽さもARの魅力です。VRの場合はVRヘッドセットやVRゴーグルが必要で、まだ普及していないデバイスのため体験のハードルが高いです。
そのため、参加者側のハードルが低いARは多くの方に楽しんでもらえるでしょう。
3-3.SNSとの親和性が高い
ARはスマートフォンで体験できるので、そのままSNSでシェアされやすくバイラル効果が期待できます。友人やフォロワーと共有することで、拡散効果が見込めます。
4.AR動画の活用事例
最後に、AR動画の活用事例をご紹介します。
- 映画「THE FIRST SLAM DUNK」
- いきものがかり
- REWILD NINJA SNOW HIGHLAND
- 新潟県議会議員選挙
4-1.映画「THE FIRST SLAM DUNK」
ふと思い立って映画特典のコースターの裏にあるQRコード読み込んだら特設サイトにとんでこんなARが仕込まれていたとは。#SLAMDUNK #SLAMDUNKMOVIE pic.twitter.com/nIOd5HdMGK
— 和虎 (@heiwajimapoke) January 18, 2023
2022年末に公開されたヒット映画「THE FIRST SLAM DUNK」。入場者特典で配布されるコースターはARカードになっており、コースターを写すと文字やキャラクターが音とともに動き出します。
記念として手元に置いておくだけでなく、目にも楽しい演出が加わることで、映画の余韻に何度も浸ることができるでしょう。ファンには嬉しいノベルティです。
4-2.いきものがかり
人気バンド「いきものがかり」は、2020年にソニーストアでARライブを体験できるイベント「いきものがかり「WHO?」Special Experience in Sony Store」を開催。
店頭に置かれたXperia™️を操作することで、スマートフォン越しにいきものがかりのライブが始まります。
360°色々な角度からパフォーマンスを見ることができるので、ファンにとってはたまらない体験になるでしょう。
いきものがかり、新しいAR技術面白い👍😃 #いきものがかり #ソニーストア #AR #いきものがかり_WHO_ソニーストア pic.twitter.com/fXJreg5SIS
— bluesyasとし、ブルース (@bluesyas) March 28, 2021
4-3.REWILD NINJA SNOW HIGHLAND
株式会社OnePlanetは、2021年12月に長野県須坂市の「REWILD NINJA SNOW HIGHLAND」のリニューアル・オープンにあたって最先端の屋外ARエンターテインメントを制作しました。
場内に設置された大型「ARニンジャ壁」にスマートフォンをかざすと、壁をARマーカーとして10メートル級の巨大NINJAが飛び出し踊り回ります。一緒に写真を撮ることも可能。
現地に足を運び、自分の目で見てみたくなるようなワクワク感のある企画です。
4-4.新潟県議会議員選挙
/#アイシテルニイガタ🧡💙
— アルビレックス新潟 (@albirex_pr) March 31, 2023
センキョニイコウ!
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AR動画、見ましたか⁉️#堀米悠斗 選手 #伊藤涼太郎 選手のメッセージ動画を見ることができるポスターをNスタンドコンコースに掲示🏟#オレンジガーデン や #アルビレックス新潟 事務所内にも掲示しています👀 https://t.co/Pld2p858Ew… pic.twitter.com/0zme0SXJuH
2023年4月に行われた「新潟県議会議員選挙」では、若年層への投票啓発の目的でAR動画を活用。
サッカーJ1「アルビレックス新潟」の選手を起用し、選挙ポスターにスマートフォンをかざすと2名の選手が飛び出してくるような演出とともに「選挙に行こう」と呼びかけます。
投票率の低い若年層に向けたアプローチだからこそ最新の技術で興味・関心を誘い、広報活動を行なっている事例です。
5.まとめ
AR動画をうまく活用することでユーザーに新しい感動体験を共有することができ、プロモーションや集客に役立ちます。
また、特別な機器を用意せずとも体験してもらえるため、導入側・体験者の双方にとってハードルが低く始められ、多くの人にリーチしやすい点も魅力と言えるでしょう。
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