- 2023/05/23
- 2024/04/11
スマートグラスを使った買い物体験とは?仕組みやメリット、事例を紹介
実店舗での買い物体験を革新し、お客様に付加価値を提供するとして、スマートグラスを使った買い物サービスが注目されています。
この記事では、スマートグラスを使った買い物体験の仕組みやメリット、実際の事例を紹介します。
スマートグラスがもたらす“新しい買い物の形”を見ていきましょう。
目次
1.スマートグラスを使った買い物体験とは
まずスマートグラスとは、メガネのように装着することで目の前にデジタル情報を付加したり、動画を表示したりする端末のことです。
このスマートグラスを着用しながら実店舗で買い物をしてもらうことで、視界には商品だけでなく、その商品の詳細情報を表示することができます。文字のみでなく、商品の開発ストーリーの動画や、着用イメージを表示することも。また、インバウンド向けに翻訳機能付きサービスも提供できます。
現地へ足を運んで体験したくなるような新感覚コンテンツに注目が集まっています。
2.スマートグラスを使った買い物体験の仕組み
ここでは簡単に、スマートグラスを使った買い物体験の仕組みをお伝えします。
事前に用意するのは、
- スマートグラス
- スマートグラスを操作する端末
- アプリケーションorシステム
です。まずは、スマートグラスを使ってお客様に届けたい買い物体験に合わせ、アプリケーションやシステムを用意します。こちらはコンテンツ開発・制作会社に依頼するか、既存のサービスを使うと良いでしょう。
お客様はスマートグラスを装着し、端末を操作しながら買い物を行います。アプリケーションやシステムによりますが、デバイスのGPSや位置情報技術を利用してお客様の現在地や商品位置を把握することで、スマートグラスには現実世界と連動した情報が表示されます。
3.スマートグラスを顧客の買い物体験に活用するメリット
続いては、店舗でスマートグラスを活用することで得られるメリットを様々な面から解説していきます。
- お客様の利便性向上
- 商品の魅力を直観的に伝えられる
- 動画・写真・3DCGの表示など自由度が高い
- 人件費・在庫管理等のコスト削減
3-1.お客様の利便性向上
スマートグラスを装着することで、お客様は商品を手に取りながら、簡単に詳細情報を閲覧できます。例えばアパレル店の場合、これまで店員さんを探して聞いていたサイズ・着こなし方などの情報をその場で確認することができ、さらに仮想試着をすることも。
また、商品の位置案内をスマートグラスが提供することで、迷うことなく目的の商品を見つけることが可能に。ニーズに合わせたサービスの提供による顧客体験の向上により、満足度やリピート率アップも期待できるでしょう。
3-2.商品の魅力を直観的に伝えられる
スマートグラスを使えば、動画や音声、3DCGなどを通して目の前にある商品の魅力を直観的に届けられます。
例えば、店頭で見つけた商品の購入を悩んでいるお客様であれば、その場ですぐに着用画像や動画を見ることで、意思決定のスピードを早めることに繋がるでしょう。また、商品ができるまでの過程(ストーリー)を届けることで、ブランディング効果やロイヤルティの向上も期待できます。
3-3.動画・写真・3DCGの表示など自由度が高い
スマートグラスでは、商品の詳細な情報を届けるために動画や写真・3DCGなど、様々な表現を使って多角的に伝えることができます。
アパレルであれば着こなしの動画を紹介したり、コスメであればメイクアップ動画を見せることも可能です。
3-4.人件費・在庫管理等のコスト削減
スマートグラスを使った買い物体験を提供することで、無人店舗を作ることもできます。店頭に置く商品は全て1点ずつにして、詳細情報は全てスマートグラス上に表示。購入したい方は、ECサイトへと誘導して後日自宅へ配送といったことが可能に。
人件費の削減はもちろん、在庫の追跡や補充作業が効率化され、無駄な在庫や品切れを最小限に抑えることができます。
4.スマートグラスを使った買い物体験でできること
続いて、スマートグラス×買い物体験では具体的にどんなことができるのかを紹介します。
- 商品情報の表示
- 商品位置の案内
- 仮想試着
- 言語翻訳
- ECサイトへの誘導
- スマート決済
4-1.商品情報の表示
商品の紹介動画や価格、レビューなどを表示することができます。
4-2.商品位置の案内
スマートグラス上に、目的の商品の位置情報や案内を表示できます。大型店舗や商品数の多いショップ等におすすめです。
4-3.仮想試着
目の前の現実世界にデジタル情報を重ねられるという強みを活かし、洋服やアクセサリーの仮想試着ができます。商品を実際に試着する手間なく、着用イメージが具体化するので、自分に合う商品を素早く見つけることができます。
4-4.言語翻訳
インバウンド向けのお土産ショップなどにおすすめなのが翻訳機能です。お客様に合わせた言語で商品詳細を表示でき、外国人客の方もスムーズにショッピングが楽しめます。
4-5.ECサイトへの誘導
店舗にて、ECサイトへの誘導→購入までの動線づくりも可能です。例えば、店舗に在庫がない場合や色違い・サイズ違いなどをお客様が希望した場合に、そのままECで購入してもらうことができます。
4-6.スマート決済
スマートグラスに決済機能を組み込み、購入商品はキャッシュレス決済を行なって支払いフローを簡略化することができます。
5.スマートグラスを買い物支援に活用するケースも
これまで紹介してきた使い方とは少し異なりますが、国内におけるスマートグラス×買い物体験の事例として挙げられるのが、買い物支援の実証実験「スマート買い物サービス体験」です。
スマート買い物サービス体験
引用:高知工科大学
こちらは2022年8月に高知工科大学、株式会社土佐山田ショッピングセンター、凸版印刷株式会社が買い物支援の実証実験として行なった「スマート買い物サービス体験」の事例です。
ショッピングセンターのスタッフがスマートグラスを装着して商品を見ることで、遠隔地にいる買い手のタブレットに映像が表示されます。買い手は気になる商品の画面でタッチすると、その情報がスマートグラスに表示され、商品をより詳細に品定めできるという仕組みです。
一番近くのスーパーに行くまでに車で30分かかってしまうという過疎地域の課題の中、少しでも買い物体験を充実したものにしようとする実証実験。参加者の住民の方からは「車に乗れなくなっても、こういったサービスがあると行き慣れたお店の商品を購入できるのでありがたいです」といった感想が寄せられました。
▶︎▶︎引用:高知工科大学 NEWS&TOPICSはこちら
6.まとめ
今はオンラインで手軽に買い物ができる時代だからこそ、お店に足を運んで商品と出会う体験価値が改めて重要視されています。また、ひとつ前のセクションで紹介したように、スマートグラスを活用することで店舗に行けない方にも、買い物気分を味わってもらうこともできるでしょう。いずれにしても、スマートグラスは買い物体験の可能性を広げる注目のツールです。
VRtipsの運営元・リプロネクストでは、スマートグラスを活用した買い物体験のコンテンツ制作を行っております。企画から実装まで一貫して制作することを強みとしておりますので、アイデアの段階からお気軽にご相談ください。
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