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  • 2023/04/26
  • 2024/04/11

注目! 観光プロモーションの最新XR事例6選【集客・広報に繋がる新たな体験価値】

2022年10月11日より、政府が観光需要喚起を目的とする「全国旅行支援」を開始しました。今回の支援を活用し、国内旅行者数が増えることが予測されます。

そんな時に観光地・旅行関連施設にとって重要なのは、数多くの候補地の中から旅先として"選んでもらう"こと。
ですがコロナ禍でのイベントの中止などの露出機会の減少により、集客・プロモーションに苦戦している地域・施設が増えているのも実情です。

この記事では、これからの観光プロモーションに役立つ、XRについて解説します。

最新の事例も見ながら、自社の施策案を膨らませていきましょう。

1.XRとは

XRとは「Cross Reality(クロスリアリティ)」の略で、VR、AR、MR(Mixed Reality)といった技術の総称です。Crossの略称がXなので「XR」と略されています。

XRは私たちのいる現実世界と、デジタルを駆使した表現手法を融合させて新たなコンテンツを作り出す技術のこと。エンターテイメントの分野だけでなく、ビジネスにおける業務効率化やプロモーションにも役立つとして、5Gの導入が進んでいく今、注目を集める技術です。

ここからは、それぞれの技術と活用例をご紹介していきます。

1-1.VR

VR(Virtual=仮想、Reality=現実)は日本語で”仮想現実”です。見えるもの全てが仮想世界というのがVRの特徴で、VRヘッドセットや段ボール製のスマホ装着型VRゴーグルなどを使って、360°好きな方向を見ることができます。

例えば上空からの様子を360°カメラで撮影し、VRヘッドセットで映像を見ると、まるで空を飛んでいるかのような気分を体験できるのです。

1-2.AR

AR イメージ

AR(Augmented=拡張、Reality=現実)は日本語で”拡張現実”と訳されます。スマートフォンやスマートグラスなどを通して見る現実世界に仮想世界の映像を映し出し、現実と仮想が融合して見える技術です。

観光地に行ってスマートフォンをかざすと、昔の街並みが現れたり、古代の動物が画面上に登場し、一緒に写真を撮るようなコンテンツも登場しています。

1-3.MR

MR(Mixed=複合、Reality=現実)は日本語で”複合現実”と訳されます。MR機能を持ったヘッドセットやメガネを装着すると現実世界を認識し、デジタル情報を表示させる技術です。

AR技術と似ているように聞こえますが、デジタル情報を自身の動きに合わせて移動させたり、映し出される3DCGオブジェクトを別角度から眺めたりすることができる点が異なります。

観光のシーンに当てはめると、ヘッドセットを着用してロープウェーに乗ることで、画面上にはガイドのアナウンスが表示されたり、ロープウェーの中に植物や動物が3DCGとして現れ、様々な角度から観察することができるのです。

1-4.メタバース

メタバースは「メタ(meta)=超越した」と「ユニバース(universe)=世界」の2語を掛け合わせた造語です。インターネット上の仮想空間で、アバターを通じて人と人とがコミュニケーションを取ることができるのが大きな特徴です。

パソコンやスマートフォンからアクセスできるプラットフォームも多数あるので、ユーザーに気軽に楽しんでもらえます。
上記の「バーチャルOKINAWA」では、自分自身が沖縄の伝統衣装に身を包んだアバターとなり、ビーチや街並みを散歩するように満喫することができます。

2.観光プロモーションにXRを活用するメリット

XRの導入が増えている背景にはどのようなメリットがあるのでしょうか?見ていきましょう。

2-1.無人ガイドとして経費の削減に

観光業界が抱える大きな課題の一つとして、人材不足が挙げられます。遠方の観光プロモーションイベントに参加したいけれど、複数名で現場を離れることができず断念したというケースもよく耳にします。

さらに、遠方のイベントに参加すると、時間だけでなく交通費などのコストもかさむことでしょう。

そんな時、XRコンテンツであればVRヘッドセットやスマートフォンなどのデバイスと操作手順さえあれば、少人数の対応でも、リアルな観光の魅力を体験してもらえます。

体験型コンテンツでありながらも、一度制作することで人手不足をカバーするメリットも担っています。

2-2.現地にいなくても、疑似体験を届けられる

XRコンテンツは通信環境とデバイスさえあれば、どこからでも同じように体験してもらえます。VRは360°映像を通して観光地の雰囲気を疑似体験してもらえるので、国内へのプロモーションはもちろん、海外へのPRコンテンツとしても注目を集めています。

また、メタバース空間に観光地を再現し、検討段階のユーザーに事前ツアーを実施したり、現地の人との繋がりの場を作ったりと、一歩踏み込んだプロモーション施策も実施できます。

2-3.物理物理法則にとらわれない表現が可能に

その土地の文化・歴史に触れるというのも旅の楽しみの一つです。XR技術を使えば、過去の街並みの再現や、今はもうなくなってしまった建造物などを再現することができます。

現実と仮想を掛け合わせることで、表現の可能性は無限大。ARやMRの技術を使って現地でしか体験できないコンテンツを提供することで、ユーザーに旅の付加価値を届けられるでしょう。

3.観光プロモーションにXRを活用するデメリット

XRはまだ導入事例が少ないため、課題があるのも現状です。ここではデメリット・課題も紹介します。

3-1.初期費用がかかる

XRコンテンツの活用に欠かせないのが、スマートフォンやVRヘッドセットといった「ハード」と、コンテンツやシステムである「ソフト」の準備です。

内容やボリュームにもよりますが、初期の準備にはある程度の予算が必要になってくるでしょう。
ですが、一度制作をすれば使い続けることができるため、リアルイベントのように実施ごとに設営費がかかるということはありません。

長期的に見れば、コスパフォーマンス高く活用することが可能です。

3-2.通信環境の整備

XR技術を使ったコンテンツは、動画やSNSに比べてデータ量が多いので、通信環境によっては「動作が鈍くなる」「画質が落ちてしまう」といった課題もあります。

5G・6Gが普及すれば、低遅延・大容量・高速化の通信環境の中でストレスなく楽しめるはずですが、現時点ではWi-Fi環境を整えるなど、できる限りの対策を行うと良いでしょう。

4.観光プロモーションにXRを活用した事例6選

最後に、観光×XRの活用事例を紹介します。観光業界に新風を吹き込むような取り組みが多数あるので、ぜひ注目してください。

4-1.ANA【メタバース】

https://youtu.be/D3fpu7LgxNo

ANAホールディングス株式会社は、バーチャルトラベルプラットフォームを開発・運営するANA NEO株式会社を設立し、2022年中に新しい旅の体験価値を提供する「SKY WHALE」をリリースする予定です。

「SKY WHALE」は「Skyパーク」「Skyモール」「Skyビレッジ」の3つのサービスで構成され「Skyパーク」では世界の様々な都市や絶景スポットに最大8人で同時にバーチャル旅行が楽しめます。

“旅”を専門にしたメタバースプラットフォームの誕生に注目が集まっています。

▶︎▶︎引用:ANAプレスリリース

4-2.一乗谷朝倉氏遺跡活用推進協議会【AR/VR】

一乗谷朝倉氏遺跡活用推進協議会
引用:福井県プレスリリース

福井県では、2024年春に開通予定の北陸新幹線福井・敦賀延伸を見据え「ふくいファン」の拡大を目的とした情報発信を行っています。その一環として、AR/VRで戦国時代にタイムスリップしたような疑似体験ができるアプリ「戦国時空伝」をリリースしました。

城下町を巡る中でアプリを起動すると、戦国時代のリアルな建物や当時の情景が現実空間に再現されます。また、アプリ内に登場する戦国武将と記念撮影をすることも。

VR動画では、当時の情景を上空から見下ろしながら歴史を学ぶことができ、デジタルとリアルを合わせたここでしか味わえないコンテンツが体験できます。



▶︎▶︎引用:福井県プレスリリース

4-3.新潟県小千谷市【VR】

Vrtipsを運営しているリプロネクストは、2020年度より新潟県小千谷市の観光プロモーションコンテンツの制作を担当しています。

VR動画は“小千谷の魅力を体験する”をテーマに、四季の美しさを届ける映像や、国指定重要無形民族文化財に認定されている「牛の角突き」などを、VRだからこそ楽しめる視点を盛り込んで制作しています。

イベント出展時にはVRヘッドセットを使った体験コーナーを用意し、自宅でも小千谷の魅力に触れていただけるよう、段ボール製VRゴーグルをノベルティとして配布しています。


▶︎▶︎小千谷市観光交流課 様 VRコンテンツ制作事例がこちら

4-4.京浜急行電鉄株式会社【XR】

京浜急行電鉄株式会社と株式会社シナスタジアは、2021年12月〜2022年1月に横浜の魅力を発信する「KEIKYU OPEN TOP BUS YOKOHAMA -NAKED XR TOUR-」を企画しました。

屋根がなく開放感に満ちたオープントップバスに乗りながらVRゴーグルを装着すると、空飛ぶテーマパークや、優雅に泳ぐ海の生物が浮かび上がります。

現地でしか味わえない非日常体験を提供することで、誘客につなげることを目的としています。

▶︎▶︎引用:KEIKYU ニュースリリース

4-5.大阪市大阪府【メタバース】

バーチャル大阪
引用:バーチャル大阪 公式サイト

大阪市・大阪府は2025年に開催予定の大阪・関西万博に先がけ、大阪の魅力を国内外に発信する「バーチャル大阪」をバーチャルプラットフォーム「cluster」に公開しています。

観光スポットとして有名な道頓堀、代表的な建造物である大阪城や梅田スカイビルを眺めながら大阪市街をアバターで散策できます。

イベント開催時にはステージが設けられ、ライブや参加型イベントも実施されています。

今後も公開エリアの拡大やコンテンツがアップデートされていく予定です。



▶︎▶︎バーチャル大阪 公式サイトはこちら

4-6.福井県【AR /VR】

AR恐竜王国福井
引用:AR恐竜王国福井

福井県は街おこしの一環として「AR恐竜王国福井」のアプリをリリースしました。

福井県といえば恐竜ですが、現代で私たちが遭遇すること不可能です。ですがアプリを立ち上げると、ARカメラで恐竜と記念撮影をすることができるのです。

さらに福井駅前にある対象エリアでアプリを立ち上げると、3DCGで再現された恐竜が街中に現れます。
同じくアプリ内にある「恐竜VR」では臨場感あふれる恐竜の世界を楽しむことも。

現地に訪れたくなるような、楽しい仕掛けが満載のコンテンツです。


▶︎▶︎AR恐竜王国福井 公式サイトはこちら

5.まとめ

動画やSNSの次なる手法として、企業・自治体が観光プロモーションにXR技術を活用し始めています。
XRコンテンツには話題性・新規性があることはもちろんですが、人材不足の中で効率的に集客・広報を行うことにも繋がります。

VRtipsの運営元・リプロネクストでは、VR/AR/メタバースを活用した観光×XRのコンテンツ制作を行っております。企画から撮影・編集、そして発信の部分までサポートすることを強みとしておりますので、アイデアの段階からお気軽にご相談ください。

「VRtips」は株式会社リプロネクストが運営しています。
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