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  • 2023/03/14
  • 2024/04/11

【AR×製造業】課題解決に役立つARのメリット&事例を紹介

製造業の課題解決の取り組みの中で、ARコンテンツへの注目が高まっています。研修から現場、商談まで活用シーンは様々。

今回は、
「AR導入のメリット・デメリットを知りたい」
「具体的にどんな課題解決に役立つのだろうか?」
とお考えの方に方に向けて、ARを導入するメリットや活用事例をご紹介します。

人材育成や業務効率化、販売促進など、製造業の課題解決が期待できるAR技術について理解を深めていきましょう。

1.ARとは

AR イメージ

ARは「Augmented Reality」の略で、日本語では「拡張現実」と訳します。ARはスマートフォンやタブレット、スマートグラスなどを通じて、現実世界の映像にCGなどで作るデジタル情報を加えるもの。つまり、デジタル情報を組み合わせることで、現実世界を拡張する技術のことです。

スマートフォンやARグラスをはじめとしたデバイスが進化し、GPSやカメラを利用した高度な情報処理が可能になったことから発展した技術だといえます。

ARが実現する仕組みは「ロケーション(位置情報)ベース」「ビジョン(画像)ベース」の2種類に分かれます。

1-1.ロケーション(位置情報)ベース

デバイスに搭載されているGPSや磁気センサー、加速度センサーから情報を認識し、デジタルコンテンツを表示させる方法です。

AR技術を使った代表的なゲーム「Pokémon GO」で、街中の特定の場所に行くとキャラクターを発見できるのは、この機能を使っているからです。

1-2.ビジョン(画像)ベース

画像や空間・物体の情報を認識し、デバイスにデジタルコンテンツを表示させるARです。

ビジョンベースはさらに2種類に分けられ、目印を認識するARが「マーカー型」、空間や物体そのものを認識するARが「マーカーレス型」です。

マーカー型マーカーレス型
マーカー(目印)となる図形や画像を読み取ると、デジタルコンテンツが表示されます。マーカーさえ用意できれば、好きな場所に表示できるのがメリット。空間や物体の情報を認識して、特定の物体・景色・施設などにデジタルコンテンツを表示させます。空間や物体を読み込む計算が必要であるため、マーカー型より高度な技術が必要。

2.製造業にARを活用するメリット

製造業でARを活用することで、どんなメリットが得られるのかをご紹介します。

  • 業務効率化が図れる
  • 指導者がいなくても技術を学べる
  • 何度も繰り返し使うことができる
  • 見えにくい技術を表現できる

2-1.業務効率化が図れる

ARでは、現実に見えているものに文字や画像、動画を重ねることができるため、作業者は工程や注意点を確認しながら進められます。

リアルタイムで作業のポイントを理解しながら業務にあたることができるため、作業効率の向上が期待できます。

2-2.指導者がいなくても技術を学べる

製造業で深刻な課題となっているのが、人材不足と人材育成。人手が足りないが故に教育環境を整えられず、若手の人材が育たぬまま辞めてしまうという悪循環が起こるケースもあります。
そんな課題を解決に導くのがARです。製造プロセスや作業手順をARで表示させることで、指導者がいなくても次にやるべきことや注意点を見ながら作業することができます。

指導者による対面研修にプラスしてARを活用することで、作業者が短時間でスキルを習得し、生産性の向上が期待できます。

2-3.何度も繰り返し使うことができる

対面の研修の場合、同じ内容を何度も繰り返し教えてもらうことは相手にも自分にもストレスを与えかねません。ですが人によって習得スピードは様々。

そんな時にARコンテンツは自分のタイミングで利用することができるため、指導者を拘束することなく、学びを深めることができます。

学習用教材として保存しておくことで、新人が入ったタイミングで活用するなど、長期的に使い続けられるコンテンツになるでしょう。

2-4.見えにくい技術を表現できる

製造業の商品は、複雑な機械の内部構造や精密な部品であるなど、全てが表側に見えているものとは限りません。こうした製品やサービスをプロモーションする際にARが役立ちます。

デバイスをかざすことで、製品の内部構造の3DCG映像を見せることができ、直感的に魅力を伝えられます。展示会でのPRや商談などに幅広く活用することができます。

3.製造業にARを活用する際の課題

メリットがある一方で、ARを活用するには課題もあります。

ARだけに限りませんが、アプリや新たなデジタルコンテンツの開発には時間とコストがかかります。さらにARグラスやスマートグラスのような専用機器を複数用意する場合は、一台十数万円程度するので予算確保が必要でしょう。

ですが、最近は3DCGモデルを簡単に作れる技術が発達してきており、近い未来には大幅にコストダウンできる可能性もあります。また、一度制作すれば半永久的に使用できるので、長期的にみるとメリットの多いコンテンツと言えるでしょう。

5.製造業におけるAR活用事例5選

ここからは具体的なAR活用事例をご紹介します。企業によって使い方は様々なので、自社の課題と照らし合わせて参考にしてください。

  • 三菱重工業株式会社
  • 長岡市デジタル推進ラボ
  • デンソー
  • 富士通
  • RobotStudio ARビューア

5-1.三菱重工業株式会社

三菱重工業株式会社 AR付箋
出典:PRTIMES

Cellid株式会社は、三菱重工株式会社が運営する「Yokohama Hardtech Hub」にて、ARを活用した工場およびプラントの保守点検の実証実験を行いました。

点検時の漏れを防ぐため、現実空間の映像に注意事項・記録・指示などのデジタルデータを貼り付けた「AR付箋」を活用。点検箇所に添付することで、作業の未了/完了箇所を直感的に把握でき、正確性の向上を図っています。

▶︎▶︎Cellid株式会社 プレスリリースはこちら

5-2.長岡市デジタル推進ラボ

VRtipsを運営する株式会社リプロネクストは、長岡市デジタル推進ラボと協働で、伝統的工芸品「越後与板打刃物」の技術伝承に役立てるARコンテンツを制作いたしました。

EPSON社が提供するスマートグラス「MOVERIO BT-35ES」を装着し、現場で作業を進めながら、工程やポイントを確認できるコンテンツです。

作業中の使用を想定し、音声認識による操作を実現。両手が塞がっている状態でも、音声指示で次の工程に進むことや、再生・停止ができるようにしています。

「経験と勘」といわれる暗黙知の多い熟練技術者の技と知恵を、少しでもわかりやすく表現するため、「技術の見える化」に取り組んでいます。


▶︎▶︎長岡市デジタル推進ラボ 様【越後与板打刃物 技術習得XRコンテンツ】紹介ページはこちら

5-3.デンソー

デンソー AR
出典:MOTA

デンソーは「第46回東京モーターショー2019」にて、ARコンテンツを活用しました。
会場に用意したミニモックカーにタブレットをかざすと、クルマの内部に搭載されているデンソーの製品が紹介されます。

車体内部の様子は目に見える状態でのプロモーションが難しいからこそ、ARを使うことで技術力の高さや安全性をアピールすることができます。


▶︎▶︎MOTA 記事はこちら

5-4.富士通

富士通 AR
出典:富士通

富士通では、冷却装置やボイラーなど工場設備の点検・保守作業にARを活用。マーカー(目印)が付いた配管などにタブレットをかざすと、マニュアルや過去の修理履歴が表示され、情報の照合ができます。

このシステムを導入した結果、復旧時間を6分の1に短縮でき、作業の効率化につながりました。


▶︎▶︎富士通 コラムページはこちら

5-5.RobotStudio ARビューア

スイスのABB社は、仮想環境でロボットシステムを設計できるオフラインプログラミングソフトウェア「RobotStudio」にARビューアの機能を追加しました。

ARを活用して、現実空間にロボットを設置することが可能になり、ロボット導入後のイメージを具体化します。ロボットの稼働が見えることで、既存設備と比較したり、自社工場での配置を検討しやすくなったりします。

▶︎▶︎IoTNEWS記事はこちら

6.まとめ

ARを活用することで、製造プロセスや注意点を可視化することができ、業務効率化につながります。また、技術力のPRや、導入イメージの具体化による販促効果も期待できるでしょう。

VRtipsを運営しているリプロネクストでは、製造業のDX支援および、VR/ARコンテンツの撮影・制作・運用までサポートしております。実際の導入事例もございますので、ぜひお気軽にお問合せください。

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