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  • 2023/07/11
  • 2024/04/11

【ブラウザARとは?】活用メリットや作成ツール、事例4選を紹介

ARの活用を検討する際、アプリの開発を依頼しなければならないとお考えの方もいるのではないでしょうか。「Pokémon GO」や「SNOW」など、ARを活用したアプリが多くあるため「AR=アプリ」とイメージするかもしれません。

しかし、ARはブラウザ上でも利用が可能です。今回は、ブラウザARの活用メリットや作成ツールなどについて解説します。

実際にブラウザARを活用した事例も紹介するので、導入を検討している方はぜひご覧ください。

1.ブラウザAR(WebAR)とは

ARカード

ブラウザAR(WebAR)とは、ユーザーがアプリのダウンロードをする必要がなく、ブラウザ上で体験できるAR(拡張現実)のことです。

これまでは、ARアプリをダウンロードしての利用が主流でした。しかし、現在はスマホやタブレットでQRコードを読み込むか、Webサイトへのアクセスで気軽にARコンテンツが楽しめるブラウザARも活用されています。

手軽さだけでなくARアプリと比べても開発コストが安いため、さまざまな企業や自治体で導入が進んでいます。そのため、新たなプロモーション手段としてブラウザARの利用が広がりつつあります。

2.ブラウザARの種類

ブラウザARは、マーカー型とマーカーレス型の2種類に分類されます。ここでは、それぞれの特徴について解説します。

2-1.マーカー型

マーカー型は写真やイラスト、人形などの対象物をマーカーとして設定し、スマホやタブレットを使ってスキャンすることで、ARコンテンツを表示させる技術です。

特定の対象物のみAR表示が可能なため、表示される範囲は限られますが、対象物を正確に認識できる点が特徴です。

マーカー型には「標準マーカー」「フリーマーカー」の2種類があります。標準マーカーは決められたルールの中でマーカーを作成し、カメラで読み取りを行うタイプです。認識速度の速さに加え、安定してARを表示できます。

フリーマーカーは、ルールは特になく好みの写真やイラストの登録が可能です。すでに作成している印刷物にもARを表示できるため、自由度は標準マーカーよりも高いです。

 2-2.マーカーレス型

マーカーレス型は、カメラに映し出された空間を解析し、空間上にARを表示させる技術です。マーカー型とは違い、対象物にマーカーを設置する必要がないため、設置場所がない場合に活用できます。

マーカーレス型には「空間認識型」「物体認識型」の2種類があります。空間認識型は空間の奥行きや大きさなど現実世界の特徴を認識し、オブジェクトを表示します。

物体認識型は、カメラなどで映し出した物体を認識し、ARを表示させる技術です。画面上に映した商品を認識して商品情報を表示させるほか、認識した人の顔にARでメイクを施すサービスなどは、物体認識型が活用されています。

3.ブラウザARのメリット

ブラウザARには、以下の3つのメリットがあります。それぞれの解説を見ていきましょう。

  • ARを利用するハードルが低い
  • SNSとの相性がよく、拡散性がある
  • 開発にかかるコストを安く抑えられる

3-1.ARを利用するハードルが低い

ブラウザARはアプリをダウンロードする必要がなく、QRコードの読み込みやリンクへのアクセスで利用可能なので、ARアプリよりも利用しやすい点が特徴です。

ブラウザARを活用している店舗へ出向いたときやイベントへ参加したときなどに、スマホを取り出してすぐに楽しめます。また、ARを利用して集客したい場合に、短期間で導入できる点も魅力でしょう。

3-2.SNSとの相性が良く、拡散性がある

ブラウザARは、URLを介してARコンテンツにアクセスできるため共有が非常に簡単です。そのためSNSとの相性が良く、TwitterやInstagramでハッシュタグと一緒にブラウザARを体験している写真やリンクの投稿が容易です。

企業が行う宣伝とは違い、体験したユーザーの投稿は内容にリアリティが感じられるため、投稿を読んだ人に訴求しやすくなります。

SNSの活用で多くの人に拡散される効果も期待できるので、ブラウザARの導入と併せてSNSも活用すると良いでしょう。

 3-3.開発にかかるコストを安く抑えられる

ブラウザARは、アプリARよりも開発コストが抑えられます。アプリの場合、iphone用とAndroid用のアプリを開発する必要があるため、開発に必要な人材の確保や開発時間、費用など多くのコストが発生します。

アプリの完成後もAppleとGoogleによる審査を受けなければならないため、リリースまでに時間が必要です。

一方でブラウザARの場合は、アプリの開発にかかる費用や時間が削減されるため、実用化まで短期間かつ低予算で開発が可能です。

4.ブラウザARを作成できるツール3選

ブラウザARを導入したい場合に利用できるおすすめの制作ツールは以下の3つです。

  • LESSAR(レッサー)
  • AR.js
  • palanAR(パラナル)

 4-1.LESSAR(レッサー)

LESSARでは、以下のようなブラウザ上で利用できるコンテンツがさまざま用意されています。

  • 対象物にカメラを向けるとARが表示されるマーカー型AR
  • 空間上にコンテンツの表示が可能な平面認識AR

ARを体験したユーザーの行動や、性別・OS別の利用割合などの具体的なログの分析も可能。ログの分析によってARを用いたイベントへの興味関心が可視化できるため、今後の活動に向けて改善点の洗い出しができます。

技術的な面で問題があっても、電話やメールでのサポートが受けられます。そのほか、セミナー動画や操作に関する講習の開催など、企画立案に関するコンテンツも提供可能です。

▶︎▶︎LESSAR 公式サイトはこちら

4-2.AR.js

AR.jsは、ブラウザARの開発のために無料提供されているオープンソースソフトウェアです。
完全無料でありながら、簡単なコードの使用でブラウザARが実装できる点が特徴です。

ブラウザARとして動かす場合、オブジェクト作成が可能な「A-Frame」との連携が必要になります。また「AR.js Studio」はコードを書かなくてもブラウザARの作成ができるため、初めてAR.jsを使う方にとって気軽に機能を試すこともできます。

▶︎▶︎AR.js 公式サイトはこちら

4-3.palanAR(パラナル)

palanAR(パラナル)は、ノーコードで誰でも簡単にAR作成が可能なツールです。これまで1,500社以上の企業で活用されており、6,000を超えるブラウザARが作成されています。

イベント会場限定のコンテンツ音声認識機能を活用した、ARキャラクターとの会話botサービスなど、幅広いサービスが用意されています。

料金プランはお試しフリープランと有料のレギュラープラン、同じく有料のエンタープライズプランの3種類です。無料のお試しプランでは、最大3個までARの作成が可能。

まずは無料お試しプランで使い勝手を試した後に、有料プランへの移行がおすすめです。

▶︎▶︎palanAR(パラナル) 公式サイトはこちら

5.ブラウザARのビジネス活用事例を紹介

ブラウザARは、さまざまな企業やイベントで活用されています。ここでは以下の4つの事例を紹介し、どのように活用されているのかを紹介します。

  • ARで家具の配置がシミュレーションできる「LOWYA AR」
  • 横浜の観光支援イベント「 ガーデンネックレス横浜 2023 」
  • コンセプトストア「NARIKIRI WORLD STORE TOKYO」
  • ARでポスターから選手が飛び出す「新潟県議会議員選挙」

 5-1.ARで家具の配置がシミュレーションできる「LOWYA AR」

LOWYA AR
出典:LOWYA AR

LOWYA ARでは、AR技術を活用してカメラやタブレットに映された空間の中に、家具の配置をシミュレーションできる機能を備えています。

ソファやベッドなどの大型家具は特に配置のイメージがしづらく、購入後にお部屋に置いた際に想像と違ったというケースも。

LOWYA ARでは購入前にAR機能を用いて、自宅の空間内に家具を配置し、購入後のイメージとのギャップを抑えられます。

▶︎▶︎LOWYA AR 公式サイトはこちら

5-2.横浜の観光支援イベント「 ガーデンネックレス横浜 2023 」

ガーデンネックレス横浜 2023
出典:PRTIMES

2023年3月25日から6月11日までの期間、横浜市内で開催されたイベント「ガーデンネックレス横浜2023」で、ブラウザARを活用したコンテンツが公開されました。

イベントでは、会場内で指定されたポイントにあるQRコードと周辺の建物をスキャンした後、指定のポイントにカメラを向けると、イベントマスコットの「巨大ガーデンベア」が出現します。

花や緑の美しい横浜の街並みを発信するイベントで、巨大マスコットをAR技術を活用して登場させる試みは大きなインパクトを残しました。

▶︎▶︎引用:PRTIMES

 5-3.コンセプトストア「NARIKIRI WORLD STORE TOKYO」

大人向け「なりきり玩具」を展開するコンセプトショップとして、2023年3月18日「NARIKIRI WORLD STORE TOKYO」がオープンしました。そこでは「ARなりきり体験コーナー」が用意されています。

二次元コードを読み込むことで、変身アイテムを身につけた姿での写真撮影が可能。子どもの頃に憧れたヒーローになりきっての撮影が楽しめます。

ARフォトフレームはアプリをダウンロードする必要がなく、スマホがあれば気軽に体験できることから、集客用のプロモーション施策として注目が集まっています。

▶︎▶︎引用:ARGO

 5-4.ARでポスターから選手が飛び出す「新潟県議会議員選挙」

2023年4月9日に行われた新潟県議会議員選挙のPR活動として、新潟県選挙管理委員会は、サッカーJ1のアルビレックス新潟の選手を起用したARポスターを作成しました。

ポスターに掲載されているQRコードを読み込んでから再度ポスターへカメラをかざすと、アルビレックス新潟の2名の選手が画面上に現れ投票を呼びかける動画が始まります。

今回の活動は、過去の選挙で投票率の低かった10〜20代の若い世代を対象に、投票率アップを狙った取り組みとして行われました。

街中でポスターを見つけたら、その場ですぐに体験できる点もARポスターの特徴です。


▶︎▶︎アルビレックス新潟 公式サイトはこちら

6.まとめ

ブラウザARはアプリARとは違い、開発コストが抑えられるほか、開発から運用までの期間も短くできる点が特徴です。

また、SNSとの相性も良く、ブラウザARを活用したイベントなどをSNS上で拡散することで、多くのユーザーへ訴求が可能です。気軽に利用できるからこそ集客ツールとしても効果的であるため、導入を検討してみてはいかがでしょうか。

VRtipsを運営しているリプロネクストでは、ブラウザARの活用について企画から開発までサポートしています。「こんなARコンテンツは作れるだろうか」とお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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