- 2022/07/26
- 2024/04/11
【VR×不動産】住宅のVR内見やバーチャルツアーとは?導入メリットや事例を紹介
最近はVRやバーチャルツアーを活用して不動産・物件内見を紹介している企業が増えていることをご存知ですか?
今回は、不動産・住宅情報をVRで紹介することのメリットとデメリット、導入事例12つをご紹介します。
目次
1.不動産・住宅のVR内見とはどのような技術?
VRとは「バーチャル・リアリティ」のことで、目の前に360°映像が広がり「その場で体験しているかのような」疑似体験ができるのが特徴です。VR内見とは、このVR技術を活用して内見を行うことを言います。
実際に現地に足を運ばずとも、空間の様子や雰囲気を感じられるのがポイント。VRゴーグルを着用して体験することで没入感を得ることができますが、タブレットやスマートフォンがあれば誰でも利用することができます。
最大のメリットとしては、自宅や遠方に居ながらも内見ができるという点。転居や転勤では、現地で家選びができないという状況も多いため、VRと不動産は非常に親和性が高いと言われています。
2.VR内見が不動産業界・市場に与えた影響とは?
VRを活用することで、スピード・コストの面で効率良く内見を行うことが可能となりました。
リアルな内見は一日に数件が精一杯ですが、VR内見なら一日に何十件も見ることが可能。ユーザーは何度も不動産会社に足を運ぶ必要がなくなるだけでなく、不動産会社も効率良く物件紹介をすることができます。
3.不動産・住宅会社がVR内見を行うメリット
ここでは、不動産・住宅会社がVR内見を行うメリットをご紹介します。メリットは下記の3つ。
- お部屋の雰囲気をリアルに伝えられる
- 仲介コストが下がる
- 一度制作すれば長期的に使える
3-1.お部屋の雰囲気をリアルに伝えられる
賃貸情報サイトで見られる物件情報は、条件面や間取り、各部屋の写真などがほとんど。しかし写真や間取りだけでは、細かい情報を届けることはできません。広さやお部屋全体の雰囲気、床や壁の色、ドアやクローゼットの位置など…。
特に転勤や進学による転居では、現地に訪れることなく家決めをするシーンも多い中、情報が不足しているとユーザーは不安の抱えながらの物件選びになります。
このようなときVR内見なら、360°好きな角度から自由に部屋を見渡せます。
全体的な雰囲気やより細かい部分まで伝えることができ、家選びの安心材料となるでしょう。
3-2.仲介コストが下がる
最近のお部屋探しは、不動産会社に行く前にインターネット上にある情報から候補を絞ってから来店する、というようなスタイルに変わってきています。そこで、他社と差がつくポイントは情報の精度や厚み。
VR内見を公開しておくことで、お客様の検討回数が減り、契約までの工数を削減する効果も期待できるのです。
3-3.一度制作すれば長期的に使える
VR内見コンテンツは、一度制作すれば半永久的に使えます。一般的なVR内見コンテンツの費用相場は10~40万円ほど。
店舗に訪れた際はもちろん、公式HPや専用サイトに掲載すれば多くの人にお部屋情報を見てもらうことも可能です。
VR内見によって空き部屋がある状態を1か月・2か月でも早く満室にできると考えれば、初期費用やランニングコスト以上の金銭的メリットも実現できるでしょう。
4.不動産・住宅会社がVR内見を行うデメリット
続いて、デメリットを3つご紹介します。
- お部屋の雰囲気を100%伝えられない
- VRコンテンツの制作コストがかかる
- VR酔いが生じる可能性がある
4-1.お部屋の雰囲気を100%伝えられない
お子様のいるファミリー層の方は、
「備え付けの家具や家電などは、実際に触って確かめたい」
と思うのではないでしょうか。
VR内見はお部屋の広さや雰囲気を伝えられますが、ぬくもりや手触りまでは感じることはできません。感覚的なものは、やはり実際に訪れて感じてもらう必要があります。
また、隣人や周辺の交通情報についても、現地に訪れないとわからないものです。周辺環境や日当たりの良さを重要視するお客様にとっては、あくまでVR内見は下見。現地での内見で、下見とのすり合わせを行ってもらうことが大事でしょう。
4-2.VRコンテンツの制作コストがかかる
VRコンテンツの導入には制作コストがかかります。現在、360°カメラや三脚、編集ソフトウェアなどは手に入りやすくなりました。
道具を揃えて個人で撮影することもできますが、撮影技術が乏しいと美しく撮影・編集するのは困難です。プロに相談するのが安心でしょう。
お部屋の雰囲気を的確に伝えるためにも、依頼するコスト面を考えておくと安心です。
4-3.VR酔いが生じる可能性がある
乗り物酔いをしやすい方は、VR酔いをしてしまうことがあります。VR酔いとは、車酔いのような症状が起こること。視界は動いているのに身体は動いていないという、感覚のズレから生じる現象です。
こういったVR酔いを防ぐためにも、VRゴーグルではなくタブレットで表示するなど、お客様に合わせて工夫をすることが大切です。
5.お客様がVR内見サービスを受けるメリット
続いては、お客様側のVR内見サービスのメリットを見ていきましょう。
- 遠方からでも見学できる
- 何度も繰り返し見ることができる
- 見たい場所を選べる
5-1.遠方からでも見学できる
VR内見では、すぐにはモデルハウスに行けない距離や、新型コロナウイルスで自由に出向けないというお客様にも、自宅でモデルハウスを見学しているような体験を届けることができ、移動距離に関係なくリアルな雰囲気を伝えられます。
もちろん実際に目にした時に感じる「ワクワク感」も必要なので、展示場とVRを使い分けることで、お客様のニーズに合わせた住宅内覧サービスを提供できます。
5-2.何度も繰り返し見ることができる
VRコンテンツは、一度制作をすればお客様が「好きな場所」で何度でも体験することができます。
また、間取りだけでは空間をイメージしにくいもの。日当たりはどうだろうか、床の色はどんなだろうかと、実際の生活をイメージしながらゆっくり家づくりを考えられるので、不安を解消しながら納得のいく家選びが可能です。
5-3.見たい場所を選べる
現地での内見に訪れた方の中には「見たい場所に戻りたいが言いにくい」「もう一度見たいけど、現地に行く時間がない」このような悩みをお持ちの方もいらっしゃいます。VR住宅内覧サービスをご提案すれば、時間を気にせずに何度でも同じ場所を気にすることなく繰り返し見ることができるので、子供が寝た時間に夫婦でゆっくりと話し合って検討する、といった時間を作ることができます。
気になるポイントを時間をかけて見ることで、事前の不安も解消され、実際の展示場でも効率よく動けます。また、VRで様々な住宅メーカーを見比べることで実際の見学スポットを絞ることもできます。
6.お客様の9割が「物件購入にVRが役に立つ」と回答
VRを活用した不動産内見システムを開発・提供する株式会社スタイルポートが、VR内見を体験した消費者を対象とした意識調査を実施し、その結果を発表しました。
調査によると90.8%の人が、VR内覧によりマンション購入意欲が高まるという結果になりました。
7.バーチャルツアー(VR静止画)を導入している不動産・住宅会社7選
それでは、実際にバーチャルツアーを活用している不動産・住宅会社を紹介します。
- アイフルホーム
- at home
- ミサワホーム
- 三井ホーム
- ASSISR NAVI
- 積水ハウス
- FC京橋OBP前店
7-1.アイフルホーム
「アイフルホーム」のバーチャルモデルハウス体験サービスです。
庭があるお家や子育て向きのお家など、お客様の目的に合わせたバーチャル体験サービスを展開しています。部屋には家具やアイテムが配置してあり、お客様はどんな家づくりができるか想像しながらバーチャル体験ができるので、自宅からでもイメージがしやすくなる工夫がされています。
▶︎▶︎アイフルホーム バーチャルモデルハウスページはこちら
7-2.at home
続いては、不動産情報サイト「アットホーム」。CMで名前を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。
こちらのサイトの加盟・利用不動産点数は5万店以上。国内最大級の規模を誇っています。掲載されている不動産もVR内見ができる物件が多数あり、その数はなんと1万件越えとか。
全国広範囲の地域・沿線からVR内見ができる物件を探せるので、移動せずに遠方の内見をすることができます。
7-3.ミサワホーム
こちらは「ミサワホーム」のWebバーチャル展示場です。部屋の雰囲気も家具やアイテムが置かれておりイメージしやすいのもポイント。実際に中を歩き回っているように、インテリアや空間設計を感じ取れます。
また、ノベルティのVRゴーグルを使うことでよりリアリティのある見学ができます。
7-4.三井ホーム
「三井ホーム」のバーチャルモデルハウスです。
サイトの中から気になるテイストのモデルハウスを選ぶと、360度画像で空間の雰囲気を体験できます。また、バーチャル空間内にあるカメラマークを押すと外観などを見ることもできるのが特徴。昼間と夜の様子、どちらも確認できるのはVR内見ならではの魅力です。
7-5.ASSIST NAVI
東京エリアに強い賃貸情報サイトの「アシストナビ」。VR内見が可能なお部屋の特集を組んで紹介しています。
「たくさんの物件を一度に見たい」「お部屋の広さを詳しくチェックしたい」
このように考えている方に使いやすいサイトです。家賃が安い順やおすすめ順など、条件を絞って見つけられるのも嬉しいポイントです。
7-6.積水ハウス
「積水ハウス」は、 「360°VR設計バーチャル体験」を行っており、自分が設計した家を建てる前に360°・VRで体験ができます。
実際に家が建ってからの建て直しはできません。事前に納得いくまで念入りにチェックができるので、お客様の安心感が高まりますね。
7-7.FC京橋OBP前店
京橋エリアを中心に不動産情報を提供する「FC京橋OBP前店」さんのサイト。こちらも「VRで内見可能の物件特集」を行っています。
VRでの内見が可能な物件はVRマークがついているため、探している物件がVRで内覧できるのかどうかがすぐにわかります。
パノラマ写真で構成されたVR内見は、細部までゆっくりと見ることができますよ。
お部屋の間取りが表示されているだけでなく、見たい場所にすぐ移動できるるのもポイント。気になるところをすぐ見られるのも、VR内見ならではですね。
8.VR動画で賃貸物件を紹介している不動産・住宅会社5選
ここではVR動画で不動産・物件を紹介している事例を5つご紹介します。
- 徳島の賃貸ハウスマイル
- 株式会社スペーシング
- 戸建賃貸住宅 casita(カシータ)| VR動画
- 株式会社ROOKIE
- 不動産テイクカンパニー
8-1.徳島の賃貸ハウスマイル
徳島県にある「賃貸ハウスマイル」です。VRで紹介している物件数が多いことに加えて観光地もVRで紹介するなど、VR動画に力を入れている会社です。
こちらの会社では、数年前から継続して物件をアップしていることからも、VRの効果が出ていることがわかります。
8-2.株式会社スペーシング
仙台市にある不動産会社「株式会社スペーシング」のVR動画のご紹介です。
物件紹介動画の特徴は、各お部屋を360°写真で撮影をして数秒毎に切り替えて紹介していること。各部屋の大きさに合わせて切り替えているので、動画を流しながらしっかりと見ることができます。
さらに映像を切り替える時に字幕を表示することで、部屋の場所をわかりやすく紹介する工夫も行っています。
8-3.戸建賃貸住宅 casita(カシータ)| VR動画
東京都内にある「カーサ・プロジェクト」のVR動画です。実際に360°カメラを持って撮影しており、空間で過ごしている時のイメージがしやすくなっています。
生活空間が想像できるような動きのある動画も雰囲気が伝わってきて良いですね。
8-4.株式会社ROOKIE
大阪市にある「株式会社ROOKIE」のVR動画のご紹介です。
VR動画の特徴は、なんと言っても可愛さ溢れるフォント!可愛い字幕でお部屋の紹介がされているので、動画もあっという間に見終わるのではないでしょうか。
さらに、概要欄にはチャプターが設定されているので、気になるシーンから見ることができます。
8-5.不動産テイクカンパニー
宮崎県にある不動産会社「テイクカンパニー」のVR動画です。
360°画像を組み合わせた動画ですが、部屋内のドアが閉まっている場合と空いている場合の2パターンの撮影をするなど、お客様への心遣いが感じられます。
水回りなども細かく撮影しているので、これだけ情報がわかれば賃貸物件の紹介としては充分な情報だと思います。
9.まとめ
5G・6G時代の突入と共に「体験型共有」が主流になってきます。VRは今後「住宅内見に必要なツール」の一つになるかもかもしれません。
単に部屋の雰囲気を伝えるというだけではなく、お部屋を探している人・お部屋を仲介する人にとっての効率化につながるというところがVR内見のメリット。
オンラインでの情報を充実させたいとお考えの方は、検討してみてはいかがでしょうか。
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