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  • 2022/07/26
  • 2024/04/11

【VR×旅行】観光業でのVR活用事例12選!活用メリットもご紹介

近年、旅行・観光の情報収集元は、WebサイトやSNSなどのインターネットサービスが主流です。

沢山の情報が溢れ、埋もれがちな中で、新たなプロモーション手法として、VRや360°動画が注目を集めているのをご存知でしょうか。

いつ・どこにいても地域や空間のリアルな魅力が届けられるVRの活用事例は増加傾向です。

この記事では、旅行・観光PRにおけるVRの効果や導入メリット、実際の事例をご紹介します。

旅行・観光業のプロモーションご担当者の方は、ぜひご覧ください。

1.旅行・観光業のVR活用法は大きく2通り

旅行・観光業のプロモーションにおけるVR活用は、大きく二つに分けられます。まずは活用の種類からご紹介します。

VR 旅行のイメージ

1-1.旅マエの意思決定を促すプロモーションツール

「旅マエ(旅行に行く前)」の時間に、旅の候補地として選んでもらうためにVRを使ってプロモーションする方法です。VRや360°動画の魅力は、コンテンツを通してその場にいるかのような疑似体験を届けられること。

これによりユーザーは旅行中のイメージができ、「実際に行ってみたい!」「もっと詳しく体験したい」という具体的な行動への喚起につながります。

1-2.旅行気分をVRで提供するVR旅行(VRツアー)

もう一つは、VRを使った旅行体験を一つのパッケージとして販売する活用法です。VRを活用したオンラインツアーを配信することで、ユーザーは実際に訪れるよりも格安で旅行気分を味わうことができます。

VR旅行(VRツアー)は空いた時間に好きな場所から参加できるので、まとまった休暇を取れない人や、気軽にリフレッシュしたいというニーズに応えられ、顧客の裾野を広げることも。


現地の郷土料理や名産品を自宅に届け、VRとリアルのハイブリット体験というスタイルや、メタバースとVRを融合し、仮想空間に観光地を作って散策・買い物を楽しんでもらうといったスタイルなど、ニーズに合わせた様々な表現が可能です。

2.VRを旅行・観光業に導入するメリット3つ

ここでは、旅行・観光業のPRになぜVRがオススメなのか、メリットを3つご紹介します。

  • 疑似体験を届けられる
  • いつ・どこにいても体験してもらえる
  • 幅広いシーンで活用ができる

2-1.疑似体験を届けられる

動画を用いた観光プロモーションは全国各地で数多くみられますが、VR技術を活用するとよりリアルな目線でのコンテンツを制作できます。

例えば、観光地の絶景の魅力を届ける際、360°見渡せるVR動画なら、一般的な動画では表現しがたいスケール感をそのままに伝えることができるのです。

空撮や体験者の目線など様々な視点を組み合わせることで、より臨場感あるコンテンツに仕上がるでしょう。

また、一般的な動画でプロモーションをしている他施設との差別化にもつながり、注目を集めることもできます。

2-2.いつ・どこにいても体験してもらえる

VRはいつ・どこにいてもユーザーに体験として届けられるのが魅力です。旅の目的地に下見に行くのはハードルが高いですが、VRであれば自宅にいながら見てもらえます。


360°動画はスマートフォンさえあれば視聴できるものもあるので、SNSでの情報収集と同じ感覚で使ってもらうことができるでしょう。

2-3.幅広いシーンで活用ができる

VRコンテンツは自宅で楽しんでもらうだけでなく、様々なプロモーションシーンで活用できます。

アンテナショップや観光案内所にVRゴーグルを設置し、観光地の魅力を知ってもらうきっかけを作ったり、ホームページにVR動画を埋め込んだり。ノベルティとしてVRゴーグルを制作して、イベントで配布することも可能です。

多種多様な活用ができるのは、大きなメリットと言えるでしょう。

こちらの記事では、ノベルティVRゴーグルについて事例とともに紹介していますので、合わせてご覧ください。

3.VR×旅行・観光業の導入事例12選

では、旅行・観光業でのVR導入事例を見ていきましょう。各企業の取り組みから、アイデアのヒントや発見があるかもしれないので、ぜひ参考にしてみてください。

自治体や観光施設がプロモーションにVRを導入した事例

まずは、自治体や観光施設がプロモーションにVRを活用している事例を紹介します。

  • 有馬温泉(兵庫県)
  • 奄美市(鹿児島県)
  • 箕輪町(長野県)
  • 熊野市(三重県)
  • 小林市(宮崎県)
  • 伊那市(長野県)
  • ときわ動物園(山口県)
  • 小千谷市(新潟県)
  • 由布市(大分県)

3-1.有馬温泉(兵庫県)

日本三古湯の一つ、兵庫県の有馬温泉です。外出自粛の応援プロジェクトとして、疑似入浴体験ができる「有馬温泉湯めぐりVR」が公開されています。

VRゴーグルを着用しての自宅入浴イメージ
出典:有⾺温泉旅館若⼿有志プレスリリース

各施設の温泉映像が公開されており、4K対応のVRゴーグルを装着し入浴すると、自宅のお風呂がまるで有馬温泉のように感じられます。

「次は現地で温泉を楽しみたい」という気持ちにさせてくれる、癒しのコンテンツです。

3-2.奄美市(鹿児島県)

鹿児島県奄美市は、公式YouTubeチャンネル内に「奄美大島VR動画」リストを作成し、自然や歴史、文化、食などの奄美の魅力を360°伝えています。

また、イベント等で配布用としてオリジナルVRゴーグルも制作。公式キャラクターの「コクトくん」をモチーフにしたデザインです。

鹿児島県奄美市 観光PR用VRゴーグル【キャラクター型一眼VRゴーグル制作】

VRゴーグルを通して、人々の暮らしや生息する生き物、語り継がれる妖怪の視点など、様々な角度から奄美の魅力を知ることができます。

3-3.箕輪町(長野県)

「360°VRで巡る 長野県箕輪町」
出典:360°VRで巡る 長野県箕輪町

紅葉の名所で有名な長野県箕輪町は特設サイトを作り、VR技術を使った動画と静止画のコンテンツを公開しています。

上空から撮影した鮮やかな紅葉の景色は圧巻。また、VRだからこそ景色を独り占めして歩いているかのように堪能することができます。

ノベルティ用のVRゴーグルにも紅葉のイラストがデザインされ、VRコンテンツの世界観を届けています。

長野県箕輪町 観光PR用VRゴーグル【オリジナル二眼VRゴーグル制作】

VRゴーグルは観光PRイベントで活用したり、箕輪町役場に訪れた方へプレゼントしています。

また、撮影地に実際に訪れた方へお渡しし、自宅で思い出を再現できるお土産としても配布しています。

3-4.熊野市(三重県)

熊野市の魅力をダイジェストで伝えているVR動画です。

海や山、棚田など自然豊かな熊野市の風景や季節のイベントが映し出され、ゆったりとしたBGMと共に癒しの時間を過ごすことができます。一本の中で様々な魅力を伝えたい場合は、こうしたダイジェストムービーがおすすめです。

3-5.小林市(宮崎県)

宮崎県小林市の観光PRムービーです。緑や湖、宿といった風景を上空や陸から眺めることができます。

映像は落ち着くBGMと共に紹介されており、レトロな雰囲気の映像からは小林市ののどかな様子が伝わってきます。

3-6.伊那市(長野県)

日本三大桜名所の一つ「高遠城址公園」のプロモーションにもVRが活用されています。


2020年は新型コロナウイルスの影響で、お花見イベントの中止が余儀なくされました。人の賑わいがない中でも満開に咲く桜を360°画像として撮影し、どこにいてもお花見を楽しめるグッズとして販売。

「高遠バーチャルお花見 ゴーグルキット」として1個1,000円で販売されました。こちら追加で3,000個の販売が決まるなど、人気と注目を集めました。

3-7.ときわ動物園(山口県)

山口県宇部市ときわ動物園の紹介VR動画です。動画では動物たちを間近で見ることができ、まるで動物たちの生息地に足を踏み入れたような感覚を味わえます。

動物園でもなかなか体験できない距離感で動物たちを見ることができるので、ナレーションと共に楽しむことができます。

3-8.小千谷市(新潟県)

「牛の角突き」のVR映像は、勢子(※)の目線で伝統行事の臨場感を味わうことができます。

(※)勢子…牛の持ち主と牛を応援する役割を担う者。角突きの特徴である「引き分け」で勝負を決める際に、牛に網かけや鼻取りを仕掛けるなど、「角突き」の取組の中で欠かせない存在

動画は全てYouTubeに公開しているので、国内だけでなく海外からでも気軽に体験していただけます。

さらに、おぢやイメージキャラクター「よし太くん」をモチーフに制作したVRゴーグルを活用していただくことで、一層没入感ある体験を味わうことも可能です。

よし太くんVRゴーグル2

今回制作したコンテンツは、国内外向けの観光プロモーションやイベントにて活用されます。

3-9.由布市(大分県)

由布市役所 様【キャラクター型VRゴーグル制作】

大分県由布市は、観光向けに導入実証実験が行われているグリーンスローモビリティ車両「e-COM8²(愛称:nolc / ノルク)」の乗車疑似体験VRコンテンツを大分大学の学生さんと連携して制作しました。

その体験用のVRゴーグルもノルクの形をしています。観光案内所や道の駅で実施されるイベント等で活用されています。

VR旅行(VRツアー)のパッケージ事例

VR旅行は、VRヘッドセットを使って旅気分を味わうことができます。年齢層に合わせた幅広いサービスが展開されつつあります。

  • JTB
  • H.I.S.
  • NECソリューションイノベータ

3-10.JTB

旅行会社JTBは小・中学生を対象に「バーチャル修学旅行360日光編」を開発。

リアルな修学旅行が困難となったコロナ禍で開発された「京都・奈良編」に引き続き、第二弾として「日光編」が開発されました。

ただVR映像を楽しむだけでなく、映像と映像の間には日光に関するクイズやSDGsに関するワークが出題され、オンラインとリアルで学びを深めるハイブリッドな修学旅行を体験できます。


リアルな修学旅行が再開された後も、事前学習として活用できるとのこと。
思い出づくりはもちろん、歴史や文化を学ぶきっかけともなるコンテンツです。

▶︎▶︎バーチャル修学旅行360日光編の専用サイトはこちら

3-11.H.I.S.

VRでハワイやバリ島などのホテルを360度ぐるっと見学

株式会社H.I.Sは、海外のホテルを360度体験できるサービスを展開。

VR見学できるホテルはハワイやグアム、バリ島など6つの地域から選択できます。旅行先のホテルを事前にチェックしておくことで、安心感して滞在先を選べます。

360°体験できるオリジナル専用端末「CREWL(クルール)」は、頭に固定するバンドがないので髪型が崩れる心配もなく、気軽に使えます。

初心者の方はもちろん、お子様から大人まで幅広い方が楽しめるサービスです。

▶︎▶︎「VRでハワイやバリ島などのホテルを360度ぐるっと見学」専用サイトはこちら

3-12.NECソリューションイノベータ

travel voice
出典:travel voice

システム開発事業などを行う「NECソリューションイノベータ」は4社と共同し、高齢者向けのVRオンライン旅行サービスを提供。介護施設内で気軽にバーチャル旅行体験ができるサービスです。

サービスでは、介護スタッフと旅行計画から旅行後の振り返りまで体験できます。共に旅行体験に参加することで、参加者同士や介護スタッフとのコミュニケーションの活性化を促すとのこと。

現在は社会実装を目指している段階ですが、認知症防止にもつながる取り組みと言えるでしょう。

5.観光・旅行業にVRを導入する上での課題

観光PRにVRを導入する上で考えられる課題は、通信環境です。

YouTubeで見るVRコンテンツは、通常の動画よりもデータが大きいのでWi-Fi環境での試聴をお勧めします。5Gの普及により通信設備は進みつつありますが、導入する上での大きな課題といえるでしょう。

観光地によっては、VRスポットを設置する場所も増えています。スムーズなVR体験を提供するためにも、通信環境を整備しておくことが大切です。

今後、ユーザー目線に立った取り組みの実施が必要となるでしょう。

6.まとめ

VR旅行の魅力は、施設の特徴や自然の美しさ、イベントまで様々な魅力をリアルに表現できること。

コロナが終息した後も、VR動画を活用したリアリティーのあるプロモーションは、実際に行ってみたいという動機付けになり得ます。

これからますますデジタル化が進む中、こういったPR方法に注目が集まっています。

VRtipsを運営しているリプロネクストでは、観光・旅行業のAR/VRやメタバース活用について企画から開発までサポートしています。「こんなコンテンツは作れるだろうか」とお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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