- 2022/07/26
- 2024/04/11
企業のVR(バーチャル)イベント事例10選【メリット・開催方法も】
新型コロナウイルスの影響で、数多くのイベントや音楽フェス、展示会などの催しが中止、延期となりました。
リアルなイベントの実施が困難となる中、注目を集めているのがバーチャルイベントです。
今回は、注目を集めているVR(バーチャル)イベントについて、メリットや開催方法をわかりやすく解説していきます。
イベントの企画担当者の方はぜひ参考にしてください。
目次
1.VR(バーチャル)イベントとは
バーチャルイベントとは、お祭りやフェス、展示会などをオンライン上で再現するサービスです。
参加者はオンラインでバーチャル空間に入り込み、実際にその場にいるような気持ちでイベントに参加することができます。
バーチャル空間で行うので、場所や収容人数の制限を気にすることなくイベントが行え、実写やCGなどの表現方法もイベントや目的に合わせて変えられます。また、VRを活用することで360°会場を見渡せるようになり、臨場感が高いイベントを開催できます。
バーチャルイベントは動画のように視聴するというよりは“体験”に近いので、リアルと似た感覚でイベントを行うことができます。
2.VR(バーチャル)イベントを開催するメリット
バーチャルイベントは、バーチャル空間ならではのメリットが多く存在します。
ここでは、主催者視点の3つのメリットをご紹介します。イベントを開催する際の参考にしていただけたらと思います。
1.感染症の心配なく、安全に開催できる
2.人数に制限なく開催可能
3.開催コストの削減
2-1.感染症の心配なく、安全に開催できる
新型コロナウイルスの影響で、大勢の人たちが集まるイベントを行うことが難しくなりました。
現在、イベントや展示会では人数を縮小したり、開催時間を短縮して行うなどの対策を行っていますが、人との接触を完全に避けるのはやはり困難です。そんな中で、バーチャルイベントはオンライン上の空間で集まるので人との直接的な接触がなく、密になることがないのが特徴。主催者側にとっても安全に配慮して開催することができるだけでなく、参加者の方にも安心を届けることが可能です。
2-2.人数に制限なく開催可能
バーチャル空間で制作されたイベント会場は、収容人数に限りがありません。
実際の会場は参加可能人数が決まってきますが、バーチャル空間では人数の制限がないので多くの人が集まっても問題がないのが特徴です。
また、バーチャルイベントは参加地域の制限もないので世界各地の人と繋がることができます。様々な地域から参加者が集まることで多くの人と出会うことができ、接点を広げることも期待できます。
参加者は遠方からでも参加しやすくなるため、広い範囲での集客も見込めるでしょう。
2-3.開催コストの削減
イベント会場を確保する際、本来であれば会場費や人件費など多くのコストがかかってしまいますが、バーチャルでは会場を押さえる必要がないので、リアルイベントと比べてコスト削減が望めます。
バーチャルでイベント空間を制作・設定する際の費用はかかってしまいますが、主催者側は会場を借りる必要がなく、参加者は移動費がかからないので、お互いにメリットの高いものになります。
また、バーチャルイベントで使用した空間やCGは、サービスによっては何度でも使うことができるので、次回開催の際にはバーチャル空間の設定費用はかからないことも。
何度もイベント空間を設定する必要がなくなるので、次回のイベント開催予定が決まっている際は嬉しいメリットです。
3.VR(バーチャル)イベントに参加するメリット
続いては、参加者視点のメリットを3つご紹介します。
バーチャルイベントは開催者だけでなく参加者側にも多くのメリットがあるので、詳しく見ていきましょう。
1.移動なく、全国・海外どこからでも参加可能
2.密を避け、安心して参加できる
3.気軽に参加しやすい
3-1.移動なく、全国・海外どこからでも参加可能
リアルなイベントでは、移動時の交通費や場合によっては宿泊代がかかってしまいますが、バーチャルイベントは自宅や自分の好きな場所から参加できるのでコストがかからず、天候や交通状況に左右されることもないので、会場到着までの不安を感じることなく、ストレスが少ないのも特徴です。
また、全国どこからでも参加が可能なので「遠方だから参加できなかった」「間に合わなかった」などということもありません。利便性が高いのが参加者にとっては嬉しいですね。
3-2.密を避け、安心して参加できる
コロナ禍では、やはり大人数が集まるイベントは不安があります。
そんな不安が多い中、バーチャルイベントは、参加者はどこからでも参加できるので人が密集する状態を避けた上で安全に参加することが可能です。イベント時だけでなく、移動時の密集も防げるので安心感が高まりますね。
PCやタブレットなどの端末があればどこからでもアクセスできるので、遠方からの参加者同士でも安心して繋がることができます。
3-3.気軽に参加しやすい
イベントに実際行くとなると服装や持ち物など事前準備が必要です。しかしバーチャルイベントでは端末一台あればイベントに参加できるので、そういった準備もなく気軽に参加でき、参加時のハードルが下がります。
また、オンラインイベントはアクセス時間を広く解放している場合が多いので、自分の都合の良い時間に参加・退出が可能なのも嬉しい特徴です。曜日や時間も限定されないので、休日以外都合がつかない場合でも参加しやすくなります。参加したいときに参加できるので、自分の時間に合わせた行動ができます。
4.VR(バーチャル)イベントの開催方法
ここでは、バーチャルイベントの開催方法についてまとめていきます。
開催方法としては、ライブ配信型、収録型、コミュニティ型に分類され、それぞれオススメのイベントシーンが異なるので一つずつ見ていきましょう。
4-1.ライブ配信型バーチャルイベント
ライブ配信型バーチャルイベントは、ライブハウスやホールなどでライブを360°カメラで撮影し、配信する方法です。参加者は見たい方向に合わせて視点を変えることができます。
スポーツイベントも動画配信ではカメラワークに合わせた方向しか観戦できませんが、360°映像だと自分の見たい選手や方向にフォーカスすることができるのが特徴です。こちらの方法の一番の特徴は、本当にその場でライブやイベントに参加しているような感覚で楽しめる点です。見たい方向に視点を向けると360°映像が広がるので、角度を変えたり、他の参加者の様子を見ることで一緒にリアルな体験ができます。
音楽ライブではステージ上にカメラを設置したり、普段見ることができない場所に設置するなど、参加者が楽しめる工夫を行うことでイベントの高揚感を高めることが期待できるでしょう。
関連記事では実際にVRライブが実現できるプラットフォームをまとめていますので、参考にしてください。
▶︎▶︎関連記事:VRライブ配信サービス&プラットフォームを10つ紹介
こんなシーンでおすすめ
・音楽ライブ
・スポーツイベント
4-2.収録型バーチャルイベント
収録型バーチャルイベントは、事前に収録したバーチャル映像を参加者に見てもらう方法です。
参加者には事前に制作したバーチャル空間を歩くように移動してもらいながら、会場の様子を体験してもらうことができます。バーチャル空間の中には動画を埋め込んだり、写真を入れたり、ライブ動画を配信することも可能です。公式サイトや専用ページにバーチャル映像を埋め込んでおけば、そこから誰でも気軽に参加できるのでおすすめです。また、時間問わずいつでも見られることで参加者は自分の好きなときに体験ができるので、参加者の行動に合わせられるのも特徴です。
こちらの方法は、コロナ禍でオープンキャンパスが中止となった学校で導入が増えてきており、実際に校内を歩いているような感覚で周囲を360度見て回れるため、入学検討者や保護者に効果的に訴求できます。
こんなシーンでおすすめ
・オープンキャンパス
・学園祭
・展示会
4-3.コミュニティ型バーチャルイベント
コミュニティ型バーチャルイベントは、メタバース空間を使ってアバターを介して参加者同士が交流をする方法です。チャット機能などを使って、本当に会話しているかのようにコミュニケーションができます。
こちらの方法の魅力は、主催者側と参加者側で相互コミュニケーションが取れるところ。主催者は参加者の意見に触れながらイベントを行うことができたり、チャットのやりとりはバーチャル空間上に表示することで、お互いに会話を目で見て共有することができます。
「アバターだとお互いの感情がわかりにくいのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、自分の手や首の動きがアバターに反映されるので、リアルと同じようなやりとりが可能です。また、使用するサービスによっては感情を伝えるアクションが表示できたりと、楽しくスムーズなやりとりが行えます。
セミナーなどの収容人数が多いイベントだけでなく、少人数で意見交換したい場合にも有効な方法です。
こんなシーンでおすすめ
・展示会
・商談会
・婚活イベント
・セミナー
・ライブ
5.VR(バーチャル)イベントの事例10選
ここでは、実際にVR技術を活用したイベントの事例を紹介します。
- バーチャルマーケット
- MUGENLABO DAY 2020
- ZARD VRライブ
- バーチャル黎明祭
- ヤンマーアグリジャパン オンラインEXPO2021
- ASKA VR 2020
- バーチャル渋谷 サッカー観戦イベント
- サンリオ バーチャル音楽フェス
- Kiminiバーチャルフェス
- START DX SUMMIT2021
5-1.バーチャルマーケット
クリエイターがバーチャル空間に集い、様々な作品が展示される「バーチャルマーケット」。このイベントは、ヘッドマウントディスプレイなどの専用機材は不要で、パソコンやスマホさえあればどこからでもアクセスできます。
VR空間での使用を想定されて作られたアバターや3Dアイテムなど、バーチャルマーケットでしか見ることのできない商品が多数。
年々、参加者や出展企業が増えている注目のイベントです。
▶︎▶︎バーチャルマーケット 公式サイトはこちら
5-2.MUGENLABO DAY 2020
「MUGENLABO DAY 2020」は、スタートアップと大企業の事業共創イベントです。
新型コロナウイルス感染拡大を考慮し、2020年は急遽VRを使ったイベントに変更してオンラインで実施。
参加者は登壇者に対して、拍手やコメントを送ることができ、実際にその場にいるようなインタラクティブなコミュニケーションが実現しました。
▶︎▶︎参考:KDDI ニュース
5-3.ZARD VRライブ
デビュー30周年を記念してVR MODEで生配信された「ZARD 30th Anniversary ONLINE HANABI SHOW ~Happy Birthday Dear IZUMI SAKAI~」。リクエストの多かった楽曲がVR映像で再配信されています。
バーチャルドームの空間の中で、花火の演出とともにZARDのライブ映像を大画面で見ることができます。
1曲500円で手軽にライブ配信を楽しめます。
▶︎▶︎ZARD ニュースページはこちら
5-4.バーチャル黎明祭
VRtipsの運営元であるリプロネクストは新潟大学で2022年4月9日、10日に新入生向けに開催された「バーチャル黎明祭2022」を制作しました。参加者である新入生は、キャンパスの敷地内をWeb上で360°回り、随所にあるサークル紹介動画で気になるサークルを見つけたり、構内の様子を巡ります。
コロナ禍で在宅が続く中でも学校の雰囲気を知ってもらい、サークル選びや対面授業が再開した際のイメージを膨らませてほしいという想いが込められています。
▶︎▶︎新潟大学【バーチャル黎明祭2022 制作】はこちら
5-5.ヤンマーアグリジャパン オンラインEXPO2021
農業機器の販売・メンテナンスを行なっているヤンマーアグリジャパン株式会社が提供する「ヤンマーアグリジャパン オンライン EXPO2021 WINTER 」です。
展示会はフルCGで開催されており、展示会会場へ進むと、機材の種類ごとにコーナーが開設されています。
それぞれの機材コーナーには、さまざまな製品が並んでおり、製品の詳細や紹介動画を見ることも。
たくさんの商品が並んでいるだけでなく、サポート・メンテナンスコーナー、さらにはオンライン商談への導線もあるので、リード獲得へと繋がりそうです。
▶︎▶︎ヤンマーアグリジャパン オンライン EXPO2021 WINTER 特設サイトはこちら
5-6.ASKA VR 2020
2020年10月11日(日)にアーティストASKAによる新プロジェクト、Music VideoのVR有料生配信「ASKA VR 2020」が行われました。MVの生配信は音楽業界初ともいえる試みということもあり、注目が集まりました。
生配信ではVR技術を駆使したMVの撮影現場を共有したということ。普段なかなか見る機会のない映像が見られるのは新しい取り組みと言えるでしょう。
5-7.バーチャル渋谷 サッカー観戦イベント
渋谷区公認メタバースプラットフォーム「バーチャル渋谷」内で、「日本代表選 みんなで熱狂メタバース観戦!」イベントが開催されました。
参加者はアバターに日本代表ユニフォームを着せて応援することができ、パブリックビューイングのようにサッカーを観戦しながら、トークイベントやプレゼント企画を楽しみました。
家にいながらでも、アバター同士で喜びや悔しさを分かち合える臨場感のあるイベントです。
▶︎▶︎参考:KDDI
5-8.サンリオ バーチャル音楽フェス
サンリオは「VRChat」を使って「SANRIO Virtual Fes in Sanrio Puroland」を開催しました。バーチャル空間内でサンリオの人気キャラクター「ハローキティ」や「シナモンロール」がライブを実施。
VRChat内に地下5階建ての建物を構築して各階ごとに異なる空間演出を行い、参加者たちは好きなキャラクターのライブを見たり、アバター同士の交流を楽しみました。
バーチャル空間を活用すれば、ファンの皆さんがどこに住んでいようとも平等に参加できるのが魅力です。
▶︎▶︎SANRIO Virtual Fes in Sanrio Puroland 公式サイトはこちら
5-9.Kiminiバーチャルフェス
出典:PRTIMES
中京テレビは、オンライン英会話スクールを展開する株式会社Glatsと共に、メタバース上で生徒と講師が参加する英会話イベント「Kiminiバーチャルフェス」を開催しました。
「Kimini英会話」の会員向けに実施し、英会話を題材に○×クイズ、なぞなぞといったゲーム形式で英語を楽しく学ぶオンライン授業を行いました。
スマホから気軽に入れるメタバースを活用したこともあり、5歳〜60代までの幅広い年齢層の方が参加したそうです。
5-10.START DX SUMMIT2021
2021年12月2日・3日の2日間、DXを「知り・学び・交流する」イベントがメタバース「Virbela」で行われました。
メタバース内では、DX関連の各企業ブースに行って担当者から話を聞くことができたり、ステージではDXの専門家による基調講演が聞くことができたりと、リアルな展示会のように情報収集が可能。
さらに、花火大会やビンゴゲーム、音楽ライブなどのエンターテイメント要素も加わり、フェスのようなムードも。
DXイベントをメタバースで実施しているところにも、プロジェクトの一貫性を感じられる展示会です。
▶︎▶︎START DX SUMMIT2021 公式サイトはこちら
6.VR(バーチャル)イベントで使えるVRゴーグル
VR(バーチャル)イベントにて、リアルな体験を届けたいという場合におすすめなのがVRゴーグルの使用です。
しかし、参加者の方の多くはVRゴーグルを持っていないことが多く、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)のような高性能VRゴーグルを用意してもらうのはなかなか難しいです。
そこでおすすめなのがダンボール製の簡易VRゴーグル。素材がダンボールでできているので軽く、簡単に組み立てることができるので小さなお子様でも使いやすいのが特徴です。紙製のものと比べても耐久性が高いので長く利用することができます。
VRtipsの運営元・リプロネクストではノベルティやグッズ用のVRゴーグルを制作しています。VRゴーグルに企業独自のデザインを施すことでPRにも繋がるため、人気の高いVRゴーグルです。
下記の記事では簡易VRゴーグルについてまとめているので、詳しく知りたいという方はぜひご覧ください。
▶︎▶︎関連記事:ダンボール製VRゴーグルとは?仕組みと活用方法を紹介
7.まとめ
今回の記事ではVR(バーチャル)イベントを開催するメリット、開催方法などについて詳しくご紹介しました。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、これからバーチャルイベントやVRを活用した新しいWebサービス、リモートスタイルが広がっていくと予測されます。今後のバーチャルイベントの可能性に期待しながら、時代の変化に合わせた考え方を身につけていきたいですね。
今回の記事を通して、VRを活用したバーチャルイベントに興味を持っていただけたら嬉しいです。
VRtipsを運営しているリプロネクストでは、イベントにおけるAR/VRやメタバース活用について企画から開発までサポートしています。「こんなコンテンツは作れるだろうか」とお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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